「異動を希望したのに、叶わなかったらどうしよう」
「元の部署に戻るのは正直つらい」
適応障害で休職していると、復職のタイミングで 「異動できるかどうか」 は大きな悩みの一つではないでしょうか。
私自身も休職中に同じように悩み、復職前に何度も「異動させてもらえないだろうか」と考えました。
しかし現実は、思うように進まず「まずは元の部署に戻って」と言われることも多いのです。
結論から言えば、休職後すぐに異動を実現するのは簡単ではありません。
会社の就業規則や受け入れ先の事情など、さまざまな壁があるからです。
でも、そこで希望を捨てる必要はありません。
私も「異動できなかった経験」と「時間をかけて最終的に異動を実現できた経験」の両方をしました。
そこから学んだのは、異動が難しくても、前に進むための選択肢はいくつもあるということです。
この記事では、
- なぜ休職後の異動が難しいのか
- 異動できたとき/できなかったときの現実
- 異動が叶わなかった場合に取れる選択肢
- 私自身が異動を実現するまでのステップ
を体験談を交えてお伝えします。
「異動したいけれど、できないかもしれない」
と不安を抱えているあなたが、少しでも前を向けるヒントになれば嬉しいです。
【結論】休職後すぐの異動は難しい!でも道はひとつじゃない
結論から言うと、休職後すぐに異動を実現するのは簡単ではありません。
私自身も、休職明けに「異動をお願いしたい」と伝えましたが、会社の事情や受け入れ先の都合で叶わず、元の職場に戻るしかありませんでした。
ただし、「異動=不可能」というわけではありません。
時間をかけたり、条件がそろえば、最終的に異動が実現するケースもあります。
- ストレス要因から離れられる
- 人間関係をリセットできる
- 再発防止につながる可能性がある
実際に私も異動が決まったとき、「やっと環境を変えられる」という安心感を得られました。
- 新しい環境に適応できず、別のストレスを抱える
- 通勤や仕事内容が合わず、かえって負担になる
- 「特別扱い」と思われ、心理的に肩身が狭いこともある
私の場合、異動後に「仕事内容が合わない」「通勤が片道2時間以上」という新しい問題に直面しました。
異動は誰にでもプラスになるわけではありません。
「苦手な上司から離れたい」「仕事内容は続けたいが環境を変えたい」という人にはメリットがあります。
一方で、仕事内容そのものが合わない場合や体調が不安定な場合には、異動だけでは根本解決にならないこともあります。
- とりあえず復職する
- 転職を視野に入れる
- 副業・ブログなど会社に依存しない道を探す
私も最初は復職を選び、その後転職を考え、副業としてブログを始めました。
どれも完璧な答えではありませんでしたが、それぞれが次のステップにつながる大切な経験になりました。
なぜ休職後の異動は難しいのか?3つの壁
休職から復職するとき、多くの人が「異動できないのは自分の努力不足なのでは?」と感じてしまいます。
しかし実際には、制度や会社の事情といった、自分ではどうにもならない要素が大きく関わっています。
ここでは、私自身の体験も交えながら「なぜ休職後の異動が難しいのか」を3つの視点から整理してみます。
就業規則という「見えない壁」
休職から復職するとき、多くの会社には「まずは元の部署に戻る」というルールが存在します。
私も実際に、復職の条件として「異動をお願いしたい」と伝えましたが、返ってきたのは
「まずは元の職場で働いてみてください」
という言葉でした。
就業規則の中には、
- 復職先は原則として休職前の部署
- 異動希望は、一定期間勤務した後にのみ認める
といった条項が盛り込まれていることがあります。
そのため、「異動したい」と願っても最初から門前払いになるケースが少なくありません。
受け入れ先はリスクを避けたい
仮にルール上は異動が可能だとしても、「異動先が受け入れてくれるかどうか」は別問題です。
上司の立場で考えると、
- 配慮が必要で業務負担が増えるかもしれない
- 体調が不安定で再休職するリスクがある
- 即戦力として働いてもらうのは難しいかもしれない
こうした懸念から、受け入れに二の足を踏むこともあります。
私も「他部署へ行けないか」と何度か相談しましたが、最終的に戻れたのは元の部署でした。
正直、当時は「どうして分かってもらえないんだ」と悔しい思いでいっぱいでした。
でも今振り返ると、会社側からすれば「リスクを回避したい」というのも一つの現実だったのだと思います。
会社は復職して様子を見たい
「職場が原因で適応障害になったのだから、異動は当然では?」
そう考えるのは自然なことです。
しかし会社にとっては、
- 本当に原因は職場環境だけなのか?
- 新しい部署でも同じことが起きないか?
- まずは元の職場で働けるか確認したい
といった考え方が根底にあります。
私も復職面談で異動をお願いしましたが、
「元の部署でしばらく元気に働けることを証明してほしい」
と返されました。
結果として、私は無理をして復職しましたが、環境は変わらず再発してしまいました。
この経験から強く感じたのは、会社は「復職=再評価の場」と考えているということです。
異動できた場合のメリット/叶わなかったときのリスク
休職後に異動が叶うかどうかは人によって異なります。
もし異動できたら得られる安心感がありますし、逆に叶わなければ大きな不安を抱えることもあります。
ここでは、私自身の経験も交えながら「メリット」と「リスク」を整理してみます。
異動できた場合のメリット
異動が実現すると、次のような良い変化があります。
-
- 1 ストレス要因から離れられる
- 休職の原因が「特定の上司や人間関係」だった場合、異動は大きな意味を持ちます。
- 私も異動先が決まったとき、「苦手な上司と顔を合わせなくて済む」という解放感を味わいました。
-
- 2 人間関係のリセット
- 新しい部署では「休職した人」というレッテルが薄く、ゼロから関係を築けます。
- 周囲の目を気にせず仕事に向き合えるのは大きなメリットです。
-
- 3 再発防止につながる
- 原因となった職場から物理的に距離を置けるため、再発リスクを減らせます。
- 私自身も「新しい環境ならもう一度やっていけるかもしれない」と前向きな気持ちになれました。
異動が叶わない場合のリスク
一方で、異動が叶わなかったときにはこんなリスクがあります。
-
- 1 ストレス要因に再び直面する
- 異動が認められず元の部署に戻ったとき、そこには変わらない環境が待っていました。
- 私も復職してすぐに「また同じことが繰り返されるのでは」と不安を抱きました。
-
- 2 再発リスク・「また休むかも」という不安
- 休職の原因が解決されていないまま復職すると、再び体調を崩すリスクがあります。
- 実際に私は1年も経たないうちに再発し、再休職を余儀なくされました。
-
- 3 周囲からの見られ方の心理的負担
- 「異動を希望したけれど叶わなかった人」「また休職するかもしれない人」
- と思われている気がして、常に肩身が狭い感覚がありました。
- 周囲の目を気にしながら働くこと自体が、大きなストレスになり得ます。
異動できるかどうかは自分だけではコントロールできません。
それでも両方の可能性を理解しておくことで、今後の動き方を冷静に考えやすくなります。
休職後の異動が向いている人/向いていない人の特徴
異動は「誰にでも合う正解」ではありません。
体調やこれまでの職場経験によって、向き・不向きが分かれます。
休職後の異動が向いている人の特徴
特徴 | 理由 |
特定の人間関係が原因だった | 苦手な上司や同僚から離れるだけで改善の余地がある |
仕事内容には大きな不満がない | 職種やスキルは活かしたいと思っている |
体調が安定してきている | 新しい環境への適応に挑戦できる余裕がある |
気持ちが前向き | リセットして再スタートしたい」という思いがある |
私自身も「元の部署の人間関係」が原因だったので、異動を強く希望しました。
実際に異動できたときは、「これでまた頑張れるかもしれない」と前向きな気持ちになれました。
休職後の異動が向いていない人の特徴
特徴 | 理由 |
職場全体に不信感がある | 誰と働いても同じだと思ってしまう |
仕事内容そのものが合わない | 職種や業務に根本的なミスマッチを感じている |
体調がまだ不安定 | 新しい変化に対応する自信がない |
不安が強い | 「異動してもまた同じことが起きる」と感じてしまう |
実際に私は、最終的に異動が実現しましたが、仕事内容や通勤環境が合わずに再び転職を選ぶことになりました。
この経験から「異動すればすべて解決」というわけではないと痛感しました。
異動できないときに考えたい3つの選択肢
「異動を希望したのに、通らなかった…」
私もそうでした。
復職のたびに異動をお願いしましたが、会社の事情や受け入れ先の都合でなかなか実現しませんでした。
そのときに考えたのが、「異動以外の選択肢」です。
ここでは私が実際に取り組んだ3つの道を、簡単にご紹介します。
とりあえず復職してみる
最初に私が選んだのは「とりあえず復職する」ことでした。
仕事内容や人間関係が分かっている分、安心感はありましたが、
- 上司との関係は変わらない
- 周囲の目が気になる
- 「また休むかも」という不安を抱えたまま
結局、私は再び適応障害が悪化し、再休職することになりました。
復職を選ぶときは、勤務形態の調整(時短勤務など)や業務内容の見直しを会社と相談することが大切です。
復職の注意点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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転職を視野に入れる
「元の職場に戻るのは無理だ」と感じたとき、私が考えた次の選択肢は「転職」でした。
ただ当時は、
- 病歴がある自分でも転職できるのか?
- 面接で何を聞かれるのか?
- また同じ環境だったらどうしよう?
と、不安だらけでした。
そこで思い切って、転職エージェントに「相談だけ」してみたんです。
「まだ転職するかは決めていません」
と正直に伝えたところ、不安に寄り添って話を聞いてもらえ、頭の中が整理されました。
転職は無理に決めなくても大丈夫。
相談するだけで気持ちが軽くなることもあります。
私が相談してよかった転職エージェントはこちらでまとめています。
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副業で会社に依存しない道を探す
「復職も転職も不安…」
そう思った私は、会社以外で稼ぐ道も考えるようになりました。
そこで始めたのがブログです。
最初は「書いてみようかな」程度でしたが、少しずつアクセスが増え、報酬が出るようになりました。
- 自分のペースで取り組める
- 経験を活かして発信できる
- 「会社だけが居場所じゃない」と思える
こうした実感は、働く自信にもつながりました。
副業は一気に大きな成果を出すものではありません。
小さく始めることで、未来の選択肢が広がるのです。
私がゼロからブログを始めた方法はこちらで紹介しています。
「ブログを始めたいけど、何から手をつけたらいいのかわからない」 「難しそうだし、自分にはできないかも……」 そんな不安を抱えたまま、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか? 実は、私もまったく同じでした。適[…]
異動できなくても、道はひとつではありません。
復職・転職・副業、どれも私が悩みながら試した選択肢です。
大切なのは、「今の自分にとって無理のない方法を選ぶこと」です。
私が休職後に異動を実現するまでのステップ体験談
私はこれまでに「異動を希望したけれど叶わなかった経験」と「時間をかけて最終的に異動を実現できた経験」の両方をしました。
ここでは、その流れを振り返りながらご紹介します。
-
- 1最初の復職と再発
- 適応障害で10日ほど休職後、「異動をお願いしたい」と会社に相談しましたが異動先は見つからず、元の部署に復職しました。
- 安心感はあったものの、上司との関係やストレス要因は変わらず、約1年で再び体調を崩し、再休職に入りました。
-
- 2再休職中の交渉と復職
- 1年半の休職中、何度も異動を希望しましたが「異動先が見つからない」と言われ続けました。
- 休職可能期間が迫り、やむを得ず再び元の部署に復職することに。
-
- 3ようやく異動が実現、しかし転職へ
- 復職から2か月後、ようやく異動先が見つかり、別部署へ異動できました。
- しかし仕事内容が合わず、さらに片道2時間以上の通勤が負担となり、結果的に転職を選ぶことになりました。
この経験から私が強く感じたのは、「異動が必ずしもゴールではない」 ということです。
異動によって救われる人もいれば、新しい問題に直面する人もいます。
だからこそ、異動だけに期待しすぎず、復職・転職・副業など複数の選択肢を見据えることが大切だと痛感しました。
まとめ:異動できなくても未来の選択肢はある
この記事でお伝えしたことを整理すると、次の通りです。
- 休職後すぐの異動は難しい
- 選択肢は異動だけではない
- 異動が実現するケースもある
- 大切なのは「自分に合った道」を選ぶこと
異動できなかったとしても、それは行き止まりではありません。
むしろ、新しい働き方や未来を考えるきっかけになります。
焦らず、自分のペースで選択していきましょう。
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