現代の働き方は多様化していますが、その一方で、職場環境や業務の負荷から心のバランスを崩し、休職を余儀なくされる人も少なくありません。
私もそのひとりであり、適応障害を経験したことで「自分らしい働き方とは何か」を深く考えるきっかけになりました。
休職を通して気付いたのは、「復職」をただ目標にするのではなく、心の安定や自分にとっての安心感を大切にしながら働き方を再構築する必要があるということです。
この記事では、私が適応障害で休職したときの体験をもとに、以下の内容についてお話しします。
- 復職に慎重になるべき理由
- 休職中にできる「選択肢を増やすための取り組み」
- 復職後に再発を経験した際のエピソード
また、メンタルの回復と自立に向けて始めたブログ運営が、どのように心の支えになったのかについても触れています。
私の体験を通して、少しでも同じような悩みを持つ方が、安心して前に進むためのヒントを得られたら幸いです。
適応障害からの休職と復職経験
適応障害による休職は、私にとって大きな転機となりました。
この経験を通じて、仕事と心の健康とのバランスを保つことの大切さや、自分の気持ちに素直になることの重要性を改めて感じることができたのです。
しかし、休職を決めるまでには葛藤があり、復職への不安も強く感じていたため、様々な工夫や慎重な準備を行う必要がありました。
ここでは、以下の内容について順を追ってお話しします。
- 私が休職に至った経緯
- 復職に対する慎重な姿勢と理由
- 休職中に取り組んだこと
私が休職に至った経緯
大手企業に新入社員として入社した私は、十数人規模の職場に配属。
その職場には、50歳以上の社員がほとんどで、20代は私ひとりでした。
さらに、私の仕事は、プロジェクトの管理や調整といった、さまざまな人と連携を取りながら進めるまとめ役のポジション。
希望していた職種ではなく、まったく異なるコミュニケーション中心の業務に対して、最初から「自分に務まるのだろうか」と不安が拭えませんでした。
内向的な性格ゆえ、対人業務や管理が苦手だと感じていた私には、非常に大きなハードルだったのです。
また、頻繁な出張や長距離移動の時間、飲み会など、私にとってストレスの多い日々が続きました。
業務負担も多く心身の疲れが徐々に蓄積してきたのです。
そんな中、仕事を始めて数ヶ月が経った頃から、以下のような異変が現れるようになりました。
- 毎週月曜日に頭痛が生じる
- 職場にいると食欲がなくなる
- 夜は眠れない
特に日曜日の夜には強い不安で眠れず、週明けが憂鬱で仕方ありませんでした。
そんな日々が重なり、心身のバランスが崩れていくのを感じたのです。
職場に適応できていない自覚があったものの、仕事を休むことは当時の私にとって非常に勇気がいる決断でした。
しかし、会社のストレスチェックの結果から会社の産業医に相談する機会があり、「適応障害の可能性がある」と診断されたのです。
それでも当初は「少し無理をしてでも頑張って続けたい」と思い、仕事を継続しようとしましたが、体調は日に日に悪化していきました。
ある出張前日、ついに体が動かなくなり、玄関の前で無気力のまま立ち尽くしてしまったのです。
出社すらできなくなったことで、やっと自分の限界を認めざるを得なくなり、会社をしばらく休む決意を固めました。
復職に対する慎重な姿勢と理由
私は、2週間の休養を経て一度は復職したものの、すぐに体調が悪化し、1年も経たないうちに再度休職せざるを得ない状況に陥りました。
この経験を通じて、「適応障害からの復職には慎重な準備が不可欠である」と強く感じるようになりました。
最初の休職と復職への焦り
休職に入ってすぐは、「会社に行かなくていい」というだけで心が軽くなり、体調も少しずつ良くなっていきました。
しかし、体調が戻ってくると、逆に漠然とした不安や「早く復職しなければならない」という強い焦りが湧き上がってくるように。
「キャリアに影響が出てしまう」「周囲に迷惑をかけている」
という罪悪感が頭をよぎり、社会復帰を急ぐようになっていたのです。
わずか数日で、「早く復帰したい」という思いから、産業医の先生や職場の上司と復職に向けた話し合いを開始。
ストレスを軽減するための職場内の調整も行われましたが、私の本当の気持ちは「一刻も早く戻らなければ」という思いに支配されていました。
職場環境の調整と早期復職
復職にあたり、上司からは「サポート業務を中心とすることで、遠方への出張回数を減らす」という調整案が提示されました。
私が適応障害の原因と感じていた部分に対する配慮をいただき、職場としてはできる限りの調整が行われたと思います。
しかし、復職直後から感じていた「周囲からの冷ややかな視線」や、自身の症状の再発への不安は消えませんでした。
無理な早期復職の結果と再休職へ
不安を抱えながらも、「今は調整期間だから、やがて慣れていけるはず」と自分に言い聞かせ、何とか仕事を続けていました。
しかし、復職して数週間経っても、頭痛や食欲不振、不眠といった症状が収まることはなく、次第にメンタルも不安定に。
どれだけ頑張っても状況は良くならず、「自分は何もできていない」と自信を失い、メンタルが徐々に崩れていきました。
また、社内では「体調不良で会社を休むと職場の人から馬鹿にされる」という考えが根付いているようでした。
同僚がストレスで休職をしたときも、「俺だって休みたい」などの心ない言葉が飛び交うことも。
こうした雰囲気の中で、次第に相談することすらできなくなり、自分自身を追い詰めていきました。
そして、ついに無理が限界を超え、再度の休職を決断することになったのです。
この経験から、適応障害の回復と職場復帰には、ただ体調が戻ったと感じるだけでなく、根本的な環境や心身の準備が必要であることを強く感じました。
「自分が本当に心から戻れる環境なのか」を慎重に見極めることが大切です。
休職中に取り組んだ「選択肢を増やす」ための活動
休職中、将来の安心材料を少しでも増やしたいと考えた私は、ブログ運営に取り組むことにしました。
ブログは、自分の思いや考えを自由に表現できる場であり、何よりも「自分だけの収入源を持つ」という新たな選択肢を得られる手段になると感じたからです。
会社に依存せず収入を得られる可能性を持つことで、精神的な安定にもつながりました。
また、ブログを通じて他の人と繋がり、同じような境遇の方々が自分の体験に共感してくれることで、
「自分の経験は無駄ではなかった」
と感じられたのです。
副業としてのブログ運営は、収益がすぐに上がるものではありませんが、将来の選択肢を増やすための準備として、少しずつでも成長させていく価値があると実感しました。
適応障害で休職した人が復職するメリット・デメリット
適応障害で休職を経験したあと、復職を考える際には不安と希望が入り混じることが多いのではないでしょうか。
実際、復職することで得られるメリットは少なくありませんが、一方でデメリットやリスクも伴います。
私自身の経験をもとに、復職によるポジティブな側面と注意すべき課題を整理してみました。
これから復職を検討している方や、すでに復職した方にとって、参考になれば幸いです。
復職するメリット
復職には不安が伴う一方で、以下のような生活や心に前向きな変化をもたらす多くのメリットがあります。
- 環境の変化が少ない
- 社会復帰の第一歩を踏み出せる
- 安定した収入を確保できる
- 職場での配慮やサポートが得られる可能性がある
- 将来のキャリアに向けた実績が積める
ここでは、私自身が感じた復職のメリットについて具体的にご紹介します。
環境の変化が少ない
社会復帰するときに環境の変化が少ないというのは、復職のメリットだと思います。
復職は基本的に元の職場に戻ることになるので、仕事内容や会社の福利厚生などの働く環境がほとんど変わりません。
そのため、新しく覚えることが少なく、負担が少なくて済みます。
一方、転職や異動は、働く環境が大きく変わるので環境の変化に慣れるまで時間がかかり、一時的に大きなストレスが掛かってしまう可能性があります。
元の職場へ戻ることに抵抗が少なく、あまり大きな変化を求めないのであれば復職という選択肢がいいかもしれません。
社会復帰の第一歩を踏み出せる
休職中はどうしても「社会から離れている」という感覚を抱きがちです。
しかし、復職することで社会的・経済的な自立を取り戻し、仕事を通じて「職場に戻れた」という達成感や充実感を得られることがあります。
社会に再び関わることで、日々のリズムや仕事での責任感が生まれ、やりがいや自信につながることもあるでしょう。
私も、復職後に一歩ずつ仕事を再開できたことで、
「もう一度社会に出られた」
という実感が湧き、少しずつ充実感を感じることができました。
職場に戻れたことは、休職中には得られなかった安堵や達成感がありましたね。
安定した収入を確保できる
復職すると、休職中にはなかなか得られなかった収入を再び得られるようになり、経済的な安定感が戻ってきます。
これは心の安定にもつながり、生活や将来に対する安心感をもたらしてくれます。
経済的な不安が和らぐことで、日常生活も安定しますよ。
私は休職中に収入がなくなったことによる不安が大きかったです。
復職後に収入が戻ったことで「生活に対する安心感」を再び感じることができました。
収入が安定することで、生活が少し落ち着き、気持ちも軽くなったのを覚えています。
職場での配慮やサポートが得られる可能性
休職から復職する過程で、職場が必要なサポートや配慮を示してくれる場合もあります。
業務量の調整や、特定の人との接点を減らすなど、会社が理解を示してくれると心が少し軽くなり、働きやすい環境が整うこともあります。
私が復職したときは、席替えや業務調整などのサポートのおかげで、職場に対する不安が少し和らぎました。
自分の状況を受け入れてくれる人がいることで、「また頑張ろう」という気持ちを持つことができましたね。
ただし、復職時に調整できることは職場内で対応できる範囲になるので、大幅な調整は期待しない方がいいです。
会社によって、または調整内容によっては希望が叶わないこともありますが、復職する前に一度相談してみましょう。
将来のキャリアに向けた実績が積める
長期的なキャリアの視点から見ても、復職して実績を積むことは大きなメリットです。
適応障害や心の負担を抱えながらも仕事を続けられたことは、自信にもつながり、他の会社に転職を考える際にも「再び働けた実績」が心の支えになることもあります。
私も適応障害の診断を受けながら復職し、働き続けたことは大きな自信となりました。
「もう一度社会で働ける」と実感できた経験は、今後のキャリアを考える際にも役立つと感じています。
復職するデメリット
一方で、復職には心身の負担やストレスが伴い、慎重な準備が必要です。
特に、周囲からの視線やプレッシャーは、自分を追い詰める原因となることもあります。
無理に復職を進めた結果、再発やさらなる悪化を招くこともあるため、デメリットについてもしっかり理解しておくことが大切です。
- 人間関係のストレスは解消されない
- 心身への負担が大きく、再発のリスクがある
- 周囲からの視線によるプレッシャー
- 職場での孤立感とストレス
- 職場の配慮は期間限定
ここでは、私の体験をもとに、復職に伴う課題や注意点についてお話しします。
人間関係のストレスは解消されない
復職のメリットで、「環境変化が少ない」ということを挙げましたが、人間関係のストレスが原因で適応障害になった人にとっては、デメリットになる可能性があります。
復職は元の職場に復帰するので、人間関係の変化がないです。
職場内の調整で、特定の人との関わりを減らすことは出来るかもしれませんが、ゼロにすることは難しいでしょう。
そのため、適応障害を引き起こす原因となった人が同じ職場にいることを想像しただけで緊張したり、ストレスを感じるのであれば復職しても苦痛かもしれません。
心身への負担が大きく、再発のリスクがある
復職にはプレッシャーが伴い、体調が十分に戻っていない状態で無理に働くと、症状が再発するリスクが高まります。
特に適応障害は環境の影響を受けやすいため、体調が完全に回復しないうちに復職するのは、慎重な判断が必要です。
私もわずか2週間の休養で復職したことで、不安や緊張が続き、すぐに症状が再発しました。
体調が完全に戻っていない段階で無理をして働いた結果、症状が再発・悪化し、再度の休職に至ったのです。
周囲からの視線によるプレッシャー
長期の休養を経て復職すると、
「周囲にどう思われているか」
という意識が生じやすいです。
特に自分が休んでいた間に仕事を引き継いでいた人への負い目を感じがち。
周囲の目が気になり、心に負担がかかることも少なくありません。
私も復職初日から同僚や上司の冷ややかな目を感じ、
「ここに自分の居場所がないのでは」
と思い、不安で仕方がありませんでした。
このような周囲の視線がプレッシャーになり、余計に症状が悪化してしまう原因にもなりました。
職場での孤立感とストレス
「周囲に迷惑をかけたという気持ち」
「仕事で思うように成果を上げられない焦り」
などから、復職後に自ら周囲と距離を置いてしまい、結果として孤立感が生まれることがあります。
孤立が進むと、ストレスが増して精神的な負担が大きくなる可能性が高いです。
私も復職後に同僚とのコミュニケーションが減り、
「職場で自分の居場所がなくなった」
と感じたことがありました。
孤立したことで、働く意欲も薄れ、メンタルに影響を及ぼしてしまいました。
職場の配慮は期間限定
こちらも復職のメリットで、「職場内で仕事の調整をお願いできる」ということを挙げました。
ただし、職場内の調整や配慮は、職場に慣れるまでの一時的な対応であることを理解しておかなければいけません。
仮に復職してから職場の管理職が、「調整や配慮を辞める」と言ったら職場内の調整や配慮は無くなってしまいます。
つまり、復職してある一定期間が経つと、休職する前の環境に戻り、再び同じストレスが掛かる可能性が考えられます。
そのため、復職時の調整がないと働き続けることができない人は、復職できたとしても近いうちに転職などの選択を考えなければなりません。
【体験談】適応障害で休職した人が復職したら症状が再発した話
適応障害の症状が改善しても、復職には多くの不安が伴います。
私自身、一度は職場に復帰したものの、体調が悪化し、再び休職することになりました。
復職後に感じたプレッシャーや、ストレスが再発の原因となった経緯について、私の体験をお話しします。
同じように適応障害での復職を考えている方にとって、注意点や心構えの参考になれば幸いです。
復職から再発までの経緯
私は2週間の休職を経て、元の職場へ復職しました。
不安と焦りを抱えながらも、会社が配慮してくれた「業務調整」に希望を持ち、「きっと今回はうまくいくだろう」と自分に言い聞かせて復帰したのです。
復職初日、久しぶりに満員電車に乗ると頭痛が発生し、会社が近づくにつれて悪化。
会社に到着してからも、周囲の視線が気になり、居心地の悪さを感じながら一日を過ごしました。
それでも、なんとか初日を乗り越えたことで「このまま続けていけるかもしれない」というわずかな期待を抱いていました。
しかし、復職して数日が経つと、不安やストレスが少しずつ積み重なり、体調に以下のような変化が現れ始めたのです。
- 頭痛
- 食欲不振
- 不眠
- 強い疲労感
それでも「きっと時間が解決してくれる」と思い込み、仕事を続ける日々が続きました。
復職から数ヶ月が経過する頃には、体調はさらに悪化。
通勤電車では動悸が止まらず、会社の最寄り駅に着く頃には吐き気を感じるほどでした。
また、業務中も簡単な作業に時間がかかり、集中力が続かない日々。
職場では周囲の目を気にしながら過ごし、自分が足を引っ張っているように感じて、自己嫌悪に陥ることが増えたのです。
再発や悪化の原因
復職して症状が再発した主な原因は、以下のような要因が絡み合っていたからだと思います。
- 周囲からのプレッシャーや視線
- 体調が整わないままの復職
- 働く環境や業務への負担
周囲からのプレッシャーや視線
復職してからというもの、「休職していた人」という目で見られているように感じる場面が多く、常に周囲の目を気にするように。
職場の同僚からは直接的に何かを言われたわけではありませんが、心の中で「迷惑をかけてしまった」という罪悪感が消えませんでした。
体調が整わないままの復職
2週間という短い休養で復職したことも原因の一つでした。
頭痛や不眠などの症状が残ったまま、「早く職場に戻らなければ」という焦りだけで復職を進めてしまったのです。
その結果、心身が追いつかず、再発を招いてしまいました。
働く環境や業務への負担
復職時に席替えや業務内容の調整の配慮をしてもらいました。
しかし、人間関係や苦手な業務が完全に解消されたわけではありません。
職場環境に根本的な変化がなかったことで、徐々にストレスが積もり、再発の一因となりました。
再発してから再び休職するまで
復職後も体調が悪化する一方で、次第に「このままではいけない」と思うようになりました。
しかし、もう一度休むことへの抵抗感が大きく、
「また休んだら周囲に迷惑をかける」
「これ以上キャリアに傷をつけたくない」
といった思いから、すぐに休職を決断することはできなかったのです。
ある日、通勤の途中で駅のホームで動けなくなってしまう出来事がありました。
そのとき、「このまま無理を続けるのは限界だ」と痛感。
会社の産業医に相談すると、「再び休養を取るべきだ」との診断を受け、最終的に再度の休職を決断しました。
再び社会生活から離れることはとても辛い選択でしたが、そのときの私にはもう「休む」という選択肢しか残されていませんでした。
ブログ運営がメンタル回復に与えた影響
適応障害での休職中、私はブログ運営を始めたことで心に少しずつ余裕を取り戻すことができました。
収入を得ることだけが目的ではなく、自分の経験を発信することで感じた達成感や読者との交流が、心の支えとなっていったのです。
ここでは、ブログ運営がメンタルヘルスにどのように役立ったのかを、私の体験をもとにお話しします。
ブログ運営を始めたきっかけと背景
適応障害で休職中、私は心身を回復させるために時間を使う一方で、
「このまま何もしないのは怖い」
という焦りも感じていました。
特に「会社に依存しない収入源を持ちたい」と強く思い、職場環境に左右されずに生きる選択肢を増やしたいと考えていたのです。
そんな中で思いついたのが、ブログ運営でした。
ブログは初期投資が少なく自分のペースで始められるという点が、休職中でお金がない私にとっては魅力的。
また、適応障害の経験を共有することで、同じ悩みを抱える人の力になれるかもしれないと考えたことも大きな理由の一つです。
最初は「本当にブログで収益なんて出せるのか?」という不安もありましたが、何か行動を起こすことで気持ちを前向きに変えたかった私は、思い切ってブログを立ち上げました。
ブログ運営がもたらした精神的な効果
ブログ運営を始めると、精神的にさまざまなポジティブな変化が現れました。
まず、記事を書きながら自分の気持ちを整理できたことが大きな収穫でした。
適応障害を経験したときの感情や出来事を文章にすることで、自分の内面を客観的に見つめ直し、
「こんなことが辛かったけれど、乗り越えてきたんだ」
と気づける場面も多くありましたね。
さらに、少しずつ記事を更新していく中で、ブログのアクセス数が増えるように。
ただ記事を書くこと以上に「自分の経験が誰かの役に立つ」という実感が自信につながりました。
また、ブログは「自分だけの場所」という感覚があり、安心して自己表現ができるのも大きなポイント。
仕事では求められる役割を果たさなければならない場面が多いですが、ブログでは自分のペースで、自分の言葉で伝えられるのが心の支えとなりました。
ブログ運営が将来の安心感につながった理由
ブログを続けていく中で、少しずつ収益が発生するようになったことも、私にとって大きな安心材料となりました。
最初は数円からのスタートでしたが、それでも「ブログが収入源になる可能性がある」と実感できたことは、心の安定につながりましたね。
また、ブログ運営を通じてライティングやSEOといった新しいスキルを身につけることができたのも、将来の選択肢を広げる大きなメリット。
たとえ職場環境が再び自分に合わなくなったとしても、
「ブログや副業を活かして他の道を選べるかもしれない」
という選択肢を持てたことで、不安が少しずつ軽減していきました。
何より、ブログを継続することで「何かをやり遂げられる」という自信を取り戻せたことが、私にとって一番の成果。
適応障害で一度は自信を失ってしまった私が、ブログを通じて再び「自分でもできる」と思えるようになったことは、心の回復に大きく貢献したと思います。
復職・メンタルケアと両立するためのブログ運営の工夫
復職後、仕事とメンタルケアを両立しながらブログを続けるのは簡単ではありません。
しかし、無理をせず工夫を重ねることで、ブログ運営を楽しみながら続けることができました。
ここでは、私が実践してきた具体的な方法や考え方をご紹介します。
ブログ運営に時間をかけすぎない工夫
復職後、仕事に追われるとブログに時間を割ける余裕がなくなることがあります。
そのため、限られた時間の中で効率よくブログを運営するための工夫が必要です。
私は以下の方法を取り入れました。
- 優先順位を決める
- タイマーを使う
- テンプレートを活用する
- すきま時間を有効活用する
優先順位を決める
記事をすべて完璧に仕上げようとすると時間がいくらあっても足りません。
そこで、「まずはタイトルと見出しを完成させる」「今日は導入文だけ書く」
といったように、毎日の目標を小さく設定し、優先順位をつけて進めるようにしました。
タイマーを使う
記事を書くためには、集中力を保つ必要があります。
作業時間を30分や1時間と区切り、タイマーを設定して作業することで、集中力を保ちながら効率的にブログを進めることができました。
「時間を決めて取り組む」と考えるだけで、ダラダラと作業を続けることがなくなり、精神的な負担も軽減されました。
テンプレートを活用する
一から記事を書くのはかなり大変です。
記事構成のテンプレートや過去の記事を活用すれば、記事作成を効率化することができます。
同じ形式で書ける部分を事前に準備しておくことで、ゼロから考える負担を減らすことができました。
すきま時間を有効活用する
復職して働き始めると、ブログのためにまとまった時間を確保することが難しくなります。
そこで、私はすきま時間で記事内容を考えることに。
昼休憩や通勤電車など、ボーっとスマホを眺めている時間をブログの時間に変えました。
ただし、ずっと作業するのは疲れるので、根詰めず適度に休みながらがおすすめです。
無理なく継続するためのマインドセット
ブログ運営を続けるためには、完璧を目指さず、少しずつ進めることを意識するのが大切です。
以下のような考え方を取り入れることで、無理なくブログを続けることができました。
- 毎日更新にこだわらない
- 小さな達成感を積み重ねる
- 他のブログと比較しない
毎日更新にこだわらない
ブログの更新頻度が減っても、自分に合ったペースで続けることを優先しました。
「今日はできなくても、また明日頑張ればいい」と自分を許すことで、余計なプレッシャーを感じずに済みました。
個人ブログは仕事ではないので、自由に更新しましょう。
小さな達成感を積み重ねる
最初はブログ記事を1つ書くまでに結構時間がかかります。
そのため、進んでいる実感がわきづらく、モチベーションの維持が困難になることがあります。
そこで、1記事を書き上げるだけでなく、
「今日は1つの見出しが完成した」「画像を1枚用意できた」
など、小さな達成感を意識的に感じるようにしました。
この小さな積み重ねがブログ運営を前向きに続けるモチベーションになりますよ。
他のブログと比較しない
他の人のブログ運営状況と自分を比べるのはストレスのもとです。
「私のペースでやればいい」と割り切ることで、ブログ運営そのものを楽しむことができました。
このような考え方の切り替えは、復職した後の社会生活でも役立っていると感じています。
ブログ運営をメンタルケアにつなげる工夫
ブログを単なる作業とせず、心の安定を保つツールとして活用することで、メンタルケアに役立てることも可能です。
私は以下の工夫を取り入れました。
- ブログを「自己表現の場」とする
- ポジティブなテーマを記事にする
- 読者とのつながりを感じる
ブログを「自己表現の場」とする
社会生活では、自分の考えを表現する場所って少ないんですよね。
私はブログを通して自分の思いや体験を発信することで、心が整理されてすっきりする感覚を得ることができました。
特に、適応障害の経験や悩みを正直に書くことで、自分の感情と向き合う機会になりましたね。
自分の考えを言語化する行動は、メンタルケアにつながりますよ。
ポジティブなテーマを記事にする
ブログでは、ポジティブなテーマを記事にすることがおすすめ。
ネガティブな内容を文章化すると、自分の気持ちも引っ張られて落ち込みがち。
また、読者もネガティブになる記事は読みたくないですよね。
私は適応障害になった経験を発信していますが、最終的にポジティブに考えられるような構成を意識して記事を書いています。
ポジティブな内容を記事にすることで、気持ちが前向きになり、ブログを書く時間そのものが癒しの時間となりますよ。
読者とのつながりを感じる
読者とのつながりを感じることもいいメンタルケアになります。
ブログでコメントやメッセージをもらうことで、「自分の記事が誰かの役に立っている」という実感を得ることができました。
読者との交流が、ブログ運営を続ける大きな励みになっています。
まとめ:適応障害で休職して復職するなら慎重に準備しよう
適応障害からの休職、復職、そしてブログ運営を通じて、私は「自分のペースで進むことの大切さ」を学びました。
復職には不安がつきものですが、環境や体調に合わせた慎重な準備と、職場や周囲のサポートがあれば、少しずつ前に進むことができます。
再発のリスクがあるからこそ、自分の心と体に正直に向き合い、無理をしない選択をすることが必要です。
一方で、ブログ運営は私にとって、新たな居場所を見つけるきっかけとなりました。
記事を書くことで気持ちを整理したり、読者とのつながりを感じたりすることで、少しずつ自信を取り戻すことができたのです。
また、収益の可能性や将来の選択肢が広がったことで、精神的な安心感も得られました。
適応障害を経験したからこそ見えてきたものがあります。
それは、人生において「一つの道に縛られない」柔軟な生き方の重要性です。
職場だけに自分の存在価値を求めるのではなく、ブログのように自分を表現できる場を持つことで、心に余裕が生まれます。
この記事が、同じような悩みを抱えている方や復職を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
そして、無理をせず、自分らしく一歩ずつ前に進めることを願っています。