適応障害で退職した私のその後|不安から再出発までのリアルな記録

私は、転職先を決めたうえで退職をしました。

いわゆる“円満退職”に近い形ではあったと思いますし、引き継ぎも終え、有給消化に入ったときには、

「ようやく休める」

と少しホッとした気持ちもありました。

でもその反面、心の中にはずっと、

「本当にこれでよかったのかな」

「次の職場でうまくやっていけるかな」

という不安が残っていたのも事実です。

社会人としてのブランクが出るほどの期間ではなかったのに、ふとした瞬間に“空白感”や“焦燥感”がよみがえることもありました。

ここでは、そんな退職直後から次の職場に入るまでの数週間で感じたリアルな気持ちの変化を、正直に書いてみたいと思います。

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退職後のリアルな気持ち|最初の数週間で感じたこと

私は転職先が決まってから退職したので、いわゆる「次が見つからない不安」はありませんでした。

ただ、それでも心が100%穏やかだったかというと、そうではありません。

ここでは、有給消化期間に感じたリアルな気持ちの変化を、正直にお話しします。

安心感とちょっとした開放感

退職して最初の数日は、

「もう無理をしなくていいんだ」

と、ほっとした気持ちがありました。

朝ゆっくり寝られることも、スケジュールに追われないことも、心身にとっては想像以上の休息でした。

「平日に自分のペースで過ごせるなんて、いつぶりだろう」

そんなふうに感じるほど、私はずっと気を張っていたのだと思います。

次の職場に対する不安がじわじわ湧いてきた

でも、数日経つと少しずつ不安も出てきました。

  • 次の職場ではちゃんとやっていけるかな?
  • また同じように無理をしてしまわないだろうか
  • 人間関係で悩まないかな…

表面的には落ち着いていても、内側では“また繰り返してしまうのでは”という不安がじわじわと広がっていきました。

「この時間をどう使えばいい?」という迷い

有給消化中は、自由に過ごせる時間がたっぷりありました。

でも私は、何もしないと

「この時間、ちゃんと活かせてるのかな?」

と焦りを感じてしまいました。

読書や自己分析、軽い運動など、前向きな行動もしてみたけれど、

「もっと何かしなきゃ」

と自分にプレッシャーをかけてしまうこともありました。

人と比べて焦る気持ちもあった

SNSを開けば、転職せずに働き続けている人や、新しい環境でがんばっている人がたくさんいます。

「自分はこんなにゆっくりしていていいのかな」

「立ち止まっているのは自分だけじゃない?」

そんなふうに感じて、不安になる瞬間もありました。

転職活動や休職中に感じる焦りについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

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当時の私は、「何もしていない自分」に罪悪感を抱いていました。

でも、今になって振り返ってみると、そうやって落ち着かない気持ちになるのは、それだけずっと頑張り続けてきた証拠なんですよね。

だからこそ、退職直後の数週間は、無理に前向きにならなくてもいい。

“少し立ち止まって、深呼吸する時間”

として、心と体を休ませてあげてよかったと思っています。

ゆっくり回復に向かう過程|心と体の変化

退職してしばらくは、ホッとした気持ちと、不安な気持ちが入り混じっていました。

でも、数日、数週間と経つうちに、少しずつ心と体の状態に変化が現れてきたのを感じました。

ここでは、私が「なんとなく元気になってきたかも」と思えるようになった、回復のプロセスを振り返ってみたいと思います。

生活リズムが整ってきた

会社に行かなくてもいい日々が続くと、だらだらと昼夜逆転してしまう…そんなイメージがあるかもしれません。

でも私の場合は、むしろ生活リズムが整うきっかけになりました。

朝にゆっくり起きて、ベランダに出て日光を浴びるだけでも、少しずつ気分が落ち着いてきて。

自然と寝つきもよくなり、食欲も戻ってくる感覚がありました。

「よく寝て、ちゃんと食べる」

そんな当たり前のことが、心にも大きく作用するんだと実感しました。

気持ちの波が穏やかになってきた

退職したばかりの頃は、ちょっとしたことで不安になったり、焦ったり、感情の波が激しかったのですが、少しずつその波が穏やかになってきました。

「まあ、今はこういう時期だから仕方ないよね」

「とりあえず、今日はゆっくりしよう」

そんなふうに、自分に対してやさしい言葉をかけられるようになったことは、小さな成長だったと思います。

自分の心と対話する時間が増えた

心に少し余裕が出てきた頃、ふと「自分はどうしたいんだろう?」と考える時間が増えてきました。

  • 前の職場で何がつらかったのか
  • 自分にとって、働きやすい環境ってどんなところだろう?
  • これからの生活は、どんなふうに整えていきたい?

そんな問いを、紙に書き出してみたり、頭の中で整理したりする時間が、少しずつ増えていきました。


もちろん、すべてが一気に良くなったわけではありません。

でも、

「昨日より少し気分が軽い」

「今日は前より元気かも」

と思える日が増えていったことが、私にとっての回復のサインでした。

「何もしない日があってもいい」

「少しずつでいいんだ」

そう思えるようになった頃から、私の心と体は確実に回復に向かっていたのだと思います。

再出発に向けて動き出したこと

心と体が少しずつ整ってくると、

「このまま止まっているだけじゃなく、少し動いてみようかな」

そんな気持ちが、ほんの少しだけ湧いてくる瞬間がありました。

焦らなくていい。完璧じゃなくていい。

それでも私は、「再出発」に向けてできることを少しずつ始めていきました。

小さな「日課」をつくった

まず最初に取り組んだのは、

「毎日ひとつだけやることを決める」

ということでした。

  • 朝、10分だけ散歩する
  • ベランダで日光を浴びる
  • 夜、短い日記を書く
  • 本を最低5ページだけ読む

「これをやったら今日はOK」

そう自分に許可を出せる“日課”があることで、気持ちが少しずつ前向きになっていきました。

自己分析・振り返りをしてみた

時間に余裕があるうちに、「前の職場でなにがつらかったのか」を、紙に書き出して整理してみました。

  • 何がストレスだったのか
  • なぜ自分は無理をしてしまったのか
  • どんな働き方なら、無理なく続けられそうか

こうした振り返りは、同じことを繰り返さないための準備にもなったと思います。

また、「自分のことをちゃんとわかってあげられるようになった」

という実感が、自己肯定感にもつながりました。

転職成功に向けた自己分析については、こちらの記事も参考にしてください。

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未来に向けた小さな準備を始めた

転職先が決まっていた私は、

「今できることを少しだけやっておこう」

と思い、こんなことをしていました。

  • 仕事内容に関する本を読んでみる
  • 自宅での作業環境を少しずつ整えてみる(机や椅子を変えるなど)
  • ブログを書いたり、プログラミングを練習したり、自分のペースで学ぶ時間を作る

「しっかりやらなきゃ」ではなく、“軽く手をつけてみる”くらいの気持ちがちょうどよかったです。


当時は「これが再出発だ」と意識していたわけではありません。

でも、あとから振り返ってみると、こうした小さな行動ひとつひとつが、私にとっての再出発だったと思います。

何かすごいことを成し遂げる必要はありません。

「昨日より少し元気」

「今日はこれができた」

そんな積み重ねが、自信と前向きな気持ちを取り戻すきっかけになりました。

「退職してよかった」と思えるようになるまで

私は、転職先が決まった状態で退職をしました。

不安でいっぱいの中で飛び出したわけではありません。

それでも、退職した直後はいろいろな気持ちが交錯していたのを覚えています。

ここでは、そんな私の経験をもとに、同じように「適応障害を経て退職した」あなたに伝えたいことをまとめました。

「辞めたこと=失敗」じゃない

私自身、退職を決めるまでに何度も悩みました。

「もう少し頑張れたんじゃないか」

「周りは働き続けてるのに…」

でも今ははっきり言えます。

辞めるという選択は、逃げではなく“自分を守るための行動”だったと。

適応障害を経験したからこそ、自分の限界を知り、

「これ以上無理はしない」

と決められたこと。

それ自体が、十分に価値のある決断だったと思っています。

次が決まっていても、不安はゼロじゃない

私は転職先が決まっていたとはいえ、

「ちゃんとやっていけるだろうか」

「また体調を崩したらどうしよう」

という不安は、やっぱりありました。

それでも、退職から入社までの有給消化期間を“心と体を整える時間”として過ごせたのは大きかったです。

何かをがんばるのではなく、

「次に向かう前に、ちょっと立ち止まって呼吸を整える」

そんな感覚で過ごしたことで、前よりも落ち着いた気持ちで再スタートを切ることができました。

転職活動の進め方や不安との向き合い方については、こちらの記事もどうぞ。

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自分のペースで再出発すればいい

たとえ転職先が決まっていたとしても、

「すぐに全力でがんばらなきゃ」

と思う必要はありません。

私も、入社後すぐに全開で動いたわけではありません。

まずは自分の体調や気持ちを確認しながら、少しずつ慣れていった感じです。

“自分のペースで進むこと”が、結果的にいちばんうまくいく方法だったと今では思います。


適応障害で退職するというのは、想像以上に大きな経験です。

それを乗り越えて、次のステップに進もうとしているあなたは、本当にすごいと思います。

たとえ転職先が決まっていても、心にはいろんな揺れがあるかもしれません。

でも、それはごく自然なことです。

焦らなくて大丈夫。無理しなくて大丈夫。

あなたの選んだ道は、間違っていません。

“今のあなた”を大切にしながら、あなたらしい再スタートを切っていけることを、心から応援しています。

適応障害で退職したあとに大切な3つのこと

退職して少し落ち着いたと思ったら、ふと不安になったり、

「このままでいいのかな」

「何をすればいいんだろう」

と迷ってしまうことはありませんか?

そんなときに、心を少し軽くしてくれる“考え方のヒント”を3つお届けします。

私自身、転職先が決まったあとでも不安を感じる瞬間がありましたが、この3つの視点が支えになってくれました。

今は「整える時間」だと考える

退職後の時間は、ただの空白ではありません。

次の職場に向けて心と体を整える“準備期間”です。

「何もしてない自分」に不安を感じることがあるかもしれません。

しかし、“何もしない時間”こそが、心を整える大切なプロセス。

「しっかり休んだ自分」は、次に進む力をちゃんと持っています。

休職・退職後の整える時間についての考え方は、こちらの記事にもまとめています。

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悩んだら、心の声を書き出してみる

不安やモヤモヤがあるとき、頭の中だけで考えていると、どんどん堂々巡りになってしまいます。

そんなときは、自分の心の声を紙に書き出すのがおすすめ。

「何がつらかったのか」

「どういう働き方なら無理なく続けられそうか」

「本当はどうしたいのか」

言葉にしてみると、驚くほど気持ちが整理されます。

私はブログという形で発信しましたが、メモや日記でもじゅうぶんです。

何かを始めるなら、“一歩だけ”でOK

「いきなり全力で動く」のはハードルが高いもの。

そんなときは、“できることを一つだけ”に絞ってみてください。

たとえば、

  • 求人サイトを見るだけ
  • 職務経歴書の見出しだけ作る
  • 本を一冊読んでみる
  • 少し外を歩いてみる

小さな行動でも、「できた」という感覚が心のエネルギーになります。

大きな一歩じゃなくていいんです。

自分のペースで、一歩だけ。

空白期間をどう前向きに伝えるかについては、こちらの記事も参考にしてください。

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退職後の時間は、次の一歩を探すための“リセット期間”でもあります。

不安になったとき、焦ってしまったとき、今日お伝えした3つのヒントの中から、

「今の自分にできそうなこと」

をひとつだけ思い出してみてください。

その小さな行動が、きっと“次のあなた”につながっていきます。

まとめ|適応障害で退職しても大丈夫。自分のペースで再出発を

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。

適応障害で退職したあと、心が揺れるのは当然のことです。

それでも、「今の自分と向き合おう」と思ってこの記事にたどり着いてくれたあなたは、すでにもう、前に進む準備を始めているのだと思います。

退職は終わりじゃなく、再出発のタイミング

私自身、転職先を決めた上で退職をしたとはいえ、

「これでよかったのかな」

と悩む瞬間はたくさんありました。

でも、心と体を休めながら、

「自分がどう働きたいのか」

「何にストレスを感じやすいのか」

を見つめ直すことで、少しずつ気持ちは前を向いていきました。

退職は“何かを終えること”ではなく、“これからの自分の人生を取り戻すためのスタート”です。

今のあなたを、否定しないで

「何もできていない」

「焦りばかりが募る」

そんなふうに思ってしまう日もあるかもしれません。

でも、心が元気になるには時間がかかるもの。

無理にがんばらなくてもいいし、動けない日があってもいい。

「いまのあなた」も、十分にがんばっていることを、忘れないでください。

あなたのペースで、大丈夫です

世の中にはいろんな働き方があって、いろんな生き方があります。

「これが正解」という道なんて、誰にも決められません。

だからこそ、自分に合ったペースで、自分に合った道を歩いていけばいい。

それはきっと、あなたにしか歩けない、大切な人生になります。

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参考になりそうな記事も、気持ちが向いたらぜひ

気持ちが少し整ってきたら、こちらの記事も参考になるかもしれません。

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書類作成で手が止まっている方へ

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もし、これからのことでまた悩んだり、不安になったときは、この記事のことを少しだけ思い出してもらえたらうれしいです。

あなたの毎日が、少しずつでも心地よい方向に進んでいきますように。

そして、「自分らしく働ける場所」に出会えることを、心から願っています。

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