「適応障害で休職しているけれど、このまま今の会社に戻るのは不安……」
「転職したほうがいいのかもしれないけれど、今の状態で転職活動をして大丈夫なのだろうか」
私も適応障害で休職していたとき、同じように悩んでいました。
今の職場には戻りたくないという気持ちが強くなり、焦りから休職中に転職活動を始めました。
しかし、結果は15社に応募して書類通過0社。
転職活動がうまくいかないことで、さらに焦りや不安が強くなり、精神的にも消耗しました。
その後、いったん転職活動から離れて復職・異動を経験し、安定して働けるようになってから改めて転職活動をやり直しました。
今度は50社に応募し、5社が書類選考を通過、2社から内定をもらうことができました。
この記事では、私が休職中の転職活動でなぜ失敗したのか、その後どのように考え方を変えて転職活動をやり直したのかを、実体験をもとに紹介します。
適応障害からの転職について悩んでいる方にとって、私の失敗とその後の経験が一つの参考になればと思います。
適応障害の休職中に転職活動をして、私は失敗した
当時は「今の会社には戻りたくない」「早く環境を変えたい」という気持ちが強く、焦りから転職活動を始めました。
しかし、当時はまだ回復途中で、転職先に何を求めるのかも十分に整理できていませんでした。
結果は、15社に応募して書類選考の通過は0社。
応募しても次に進めない状況が続くことで、転職活動そのものが精神的な負担になっていきました。
振り返ると、当時の私は「自分に合う会社を探す」というより、今の環境から早く離れたいという気持ちで転職活動をしていたのだと思います。
ただ、私の場合は、休職中に転職活動をしたことだけが問題だったわけではありません。
回復途中の状態で焦って動き、転職先に求める条件も十分に整理できていなかったことが、失敗につながりました。
その後、いったん転職活動から離れ、復職や異動を経験しました。
そして、ある程度継続して働ける状態になってから転職活動をやり直し、50社応募・5社書類通過・2社内定という結果になりました。
この違いについては、後ほど詳しく振り返ります。
【体験談】なぜ休職中の転職活動はうまくいかなかったのか
私が休職中に転職活動を始めたのは、「このまま今の会社に戻って働き続けるのは難しい」と感じていたからです。
当時は、転職すれば今抱えている不安やつらさから抜け出せるのではないか、と考えていました。
しかし、実際に転職活動を始めてみると、思うようには進みませんでした。
焦りから「早く環境を変えたい」と考えていた
休職中は仕事から離れられた一方で、復職への不安がありました。
「本当にまた働けるのだろうか」
「このまま仕事に戻れなかったらどうしよう」
そんなことを考えることもありました。
周りが働いている中で、自分だけ仕事から離れていることへの焦りもありました。
そして何より、私は当時の職場に戻りたくないという気持ちが強くなっていました。
そのため、「今の会社に戻るくらいなら、転職して環境を変えたほうがいい」と考えるようになりました。
転職先についてじっくり考えるというより、今の環境から早く離れたいという気持ちが先にあったのだと思います。
「転職すれば、今のつらさも解決するのではないか」
当時はそんな期待もありました。
今振り返ると、前向きに新しい仕事を探していたというより、不安や焦りから転職活動を始めていた部分が大きかったです。
回復途中で、継続して活動できる状態ではなかった
転職活動を始めた頃は、少しずつ動けるようになっていました。
求人を調べたり、応募書類を作ったりすることもできました。
「これなら転職活動を進められるかもしれない」と思ったのを覚えています。
ただ、まだ状態が安定していたわけではありません。
日によって気分や体調に波があり、集中できる日もあれば、何もしたくない日もありました。
転職活動では、求人を探すだけでなく、応募先を選んだり、書類を準備したりする必要があります。
そうした作業を続けているうちに、少しずつ負担を感じるようになりました。
当時の私は、「今日は動ける」ということと、「継続して転職活動ができる状態である」ということを、同じように考えていたのだと思います。
結果として、転職活動そのものが新たな焦りやストレスにつながっていきました。
15社応募して書類通過0社だった
当時は転職エージェントを利用して、約1か月半にわたって転職活動をしました。
その間に応募したのは15社です。
しかし、結果は書類選考の通過0社でした。
応募しても次の選考に進めない状態が続くと、「自分には転職できないのではないか」と不安になります。
もともと今の職場に戻ることへの不安を抱えていたところに、転職活動もうまくいかない状況が重なりました。
その結果、転職への焦りはさらに強くなっていきました。
「早く転職先を決めなければ」という気持ちが強くなり、落ち着いて自分に合う仕事を考える余裕もなくなっていきました。
今振り返ると、15社すべてが自分に合わない会社だったということではありません。
当時の私は、応募先を選ぶ基準を十分に整理できていませんでした。
また、自分自身もまだ安定して転職活動を続けられる状態ではなかったと思います。
このときの転職活動は、結果が出なかっただけではありません。
転職活動がうまくいかないことで焦りが強くなり、その焦りによってさらに冷静に判断しにくくなる。
そんな悪循環に陥っていました。
なお、休職中に転職活動をする場合、転職エージェントを利用できるのか、休職していることをどう伝えるのかといった点も気になると思います。
この点については、私の経験をもとに別の記事で詳しくまとめています。
>> 適応障害で休職中でも転職エージェントは使える?バレる不安や伝えるべきことを解説
私が転職して後悔した4つの理由
休職中の転職活動がうまくいかなかったのは、単に運やタイミングが悪かったからだけではないと思っています。
今振り返ると、当時の自分にはいくつか問題がありました。
特に大きかったと感じているのが、次の4つです。
転職の軸が定まっていなかった
当時は「今の職場から離れたい」という気持ちが先にあり、転職先で何を重視するのかを十分に決めていませんでした。
求人を見ながら、「ここなら働けそう」「今よりは良さそう」と、その都度判断していたと思います。
仕事内容や給与だけでなく、働く環境や人間関係、無理なく続けられるかといった点についても、具体的な基準を持っていませんでした。
そのため、求人を見れば見るほど判断基準が曖昧になり、転職活動そのものが目的になっていました。
自分の状態を整える前に転職を急いでしまった
今振り返ると、これが一番大きかったと思っています。
当時は少し動けるようになったことで、「転職活動もできる」と考えていました。
しかし、実際には状態が安定しておらず、活動そのものが負担になっていました。
休職中の転職活動がうまくいかなかった原因を一つ挙げるなら、私は転職先を探す前に、自分の状態を整えることを優先すべきだったと思っています。
病歴・休職歴の伝え方を準備していなかった
当時は、適応障害や休職について、転職活動の中でどのように説明するかを十分に整理していませんでした。
「どこまで伝えるのか」「どう説明すればいいのか」と迷いながら、その場で考えていた部分もあります。
採用結果との因果関係を自分で断定することはできませんが、少なくとも、事前に説明する内容を整理しておけば、もう少し落ち着いて選考に臨めたと思います。
当時は転職活動そのものに焦っていて、こうした準備まで手が回っていませんでした。
焦りから「自分に合うか」より「早く決まるか」を優先した
当時は「今の会社に戻りたくない」という気持ちが強かったため、転職先を慎重に選ぶよりも、早く環境を変えることを優先していました。
その結果、「この会社で無理なく働けるか」よりも、「ここなら転職できるか」という見方になっていたと思います。
転職の軸が曖昧だったこととも重なり、目の前の求人に対して、その都度判断する状態になっていました。
今振り返ると、焦って決めることよりも、自分がその環境で働き続けられるかを考えることのほうが大切でした。
失敗後、考え方を変えて転職活動をやり直した
休職中の転職活動に失敗したあと、私はすぐに転職活動をやり直したわけではありません。
いったん復職し、その後に異動も経験しました。
そのうえで、改めて転職活動をやり直すことにしました。
まず復職・異動を経験し、安定して働ける状態になった
休職中の転職活動と大きく違ったのは、実際に仕事をしながら自分の状態を確認できていたことです。
復職してからは、最初から無理をせず働き、途中で異動も経験しました。
仕事を続ける中で、「このくらいの負荷なら働ける」「こういう環境だと負担を感じやすい」といったことも、以前より具体的に考えられるようになりました。
休職中は「働けるかどうか」自体への不安が大きかったのですが、実際に働ける状態になったことで、転職先について冷静に考える余裕が生まれました。
そのため、今度は焦って転職先を探すのではなく、ある程度、継続して働ける状態になってから転職活動を進めました。
転職の基準を「自分に合う環境か」に変えた
前回の転職活動では、「今の環境から早く離れたい」という気持ちが強く、転職先に何を求めるのかが曖昧でした。
やり直したときは、考え方を変えました。
「転職できるか」ではなく、「その会社の環境が自分に合っているか」を考えるようにしました。
仕事内容だけを見るのではなく、働き方や職場環境、無理なく続けられそうかといった点も意識して求人を見るようになりました。
以前のように、「今より良さそうだから応募する」という決め方ではなく、自分なりの条件に合うかを考えてから応募するようになりました。
50社応募、5社書類通過、2社内定だった
その後の転職活動では、約3か月かけて50社に応募しました。
結果は、書類選考の通過が5社、内定が2社でした。
前回は15社に応募して書類通過0社だったので、数字だけを見ると大きな違いがあります。
ただ、私は「50社応募したから転職に成功した」とは考えていません。
応募した会社数が多ければ、同じ結果になるというものでもないと思います。
私の場合は、前回の失敗を経験したことで、転職活動を始めるときの状態や、会社を選ぶ基準が変わっていました。
「早く転職すること」ではなく、「転職したあとも無理なく働ける環境か」を考えるようになったこと。
私にとっては、そこが休職中の転職活動との大きな違いでした。
転職後、実際に働いてどうだったのか
転職したことで、すべての問題が解決したわけではありません。
それでも、私の場合は以前の職場と比べて、無理をし続けなくても働きやすい環境になりました。
以前より無理なく働けるようになった
転職後にまず感じたのは、以前の職場にいた頃と比べて、仕事による負担を強く感じ続けることが少なくなったことです。
仕事中に負担を感じることはありますが、仕事が終わったあとにある程度回復できるようになりました。
以前は仕事そのものだけでなく、人間関係や職場環境から感じるストレスも大きかったのですが、転職後はそうした負担も減りました。
その結果、「毎日なんとか仕事をこなす」という感覚から、少しずつ「この働き方なら続けていけそう」と感じられるようになりました。
もちろん、転職したから何も気にせず働けるようになったわけではありません。
それでも、自分にとって無理の少ない環境を選ぶことが、働き続けるうえで大きいと実感しました。
それでも不安や課題は残った
一方で、転職後も不安や課題がなくなったわけではありません。
体調や気分に波を感じることもありますし、仕事でストレスを感じることもあります。
また、「今の働き方がこの先も続くのだろうか」という長期的な不安もあります。
環境が変われば、すべてのストレスがなくなるわけではありません。
転職後は、無理をしすぎないように自分の状態を確認したり、仕事と休息のバランスを考えたりすることも必要になりました。
その意味では、転職は問題をすべて解決するものではなく、自分が働き続けやすい環境を選び直すための一つの選択肢だったと今は考えています。
私の場合、転職によって「何も不安がない状態」になったわけではありません。
ただ、以前よりも無理をせず働けるようになり、自分に合った働き方について考えるきっかけにはなりました。
適応障害で転職して後悔した経験から、今の私が思うこと
休職中に転職活動をして失敗した経験を振り返ると、当時の私は「早く今の環境から離れたい」という気持ちが強すぎたのだと思います。
転職すれば状況が変わる。
そう考えて、十分に自分の状態や転職先のことを考えないまま動いてしまいました。
その結果、15社に応募して書類通過は0社。
転職活動そのものが精神的な負担になり、後悔することになりました。
その後、復職や異動を経験し、改めて転職活動をやり直しました。
そこで初めて、仕事内容や給与だけではなく、自分が無理なく働き続けられる環境かどうかを考えるようになりました。
適応障害からの転職について、転職するか迷っている段階で考えておきたいことは、こちらの記事でも詳しくまとめています。
>> 適応障害の転職は不利?休職後に後悔しない判断基準と対策【体験談あり】
私の場合は、働き方や職場環境が自分に合っているかによって、仕事を続けるときの負担が大きく変わりました。
だからこそ、今振り返ると「どの会社に転職するか」だけではなく、「自分はどんな環境なら働き続けやすいのか」を考えることが大切だったと思っています。
もちろん、転職すればすべてが解決するわけではありません。
転職後にもストレスや不安はありますし、働き続けるためには自分自身の状態を確認しながら働く必要があります。
そのため、今の私なら、転職するかどうかを考えるときも、まず自分がどの程度の状態なのかを考えます。
焦っているから転職するのではなく、転職したあとにどんな環境で働きたいのかを考える。
そして、自分にとって無理の少ない働き方が何なのかを少しずつ整理する。
休職中の転職活動で失敗したからこそ、私はこうしたことを考えるようになりました。
あのときは「転職すること」が目的になっていました。
今では、転職はあくまで選択肢の一つであり、転職したあとに無理なく働き続けられるかどうかのほうが大切だと考えています。
この経験は、単に転職活動の失敗で終わったわけではありません。
自分に合わない環境で無理を続けるのではなく、どんな働き方なら長く続けられるのかを考えるきっかけになりました。
その後、私は働き方そのものについても考えるようになり、現在は自分にとって負担の少ない働き方を選びながら働いています。