適応障害で転職したときの履歴書と職務経歴書の書き方|空白期間はどうする?

適応障害で休職や退職を経験したあと、転職活動を始めようと思ったときに、まず悩むのが、

「履歴書や職務経歴書、どう書けばいいの?」

ということではないでしょうか。

空白期間のこと、病歴のこと。

正直に書くべきか、書かない方がいいのか。

採用担当者にどう見られるのかも不安になりますよね。

私も過去に、適応障害で休職後に転職を経験しましたが、履歴書や職務経歴書を書く段階で、何度も手が止まりました。

この記事では、そんな悩みを抱えるあなたに向けて、

「空白期間はどう書けばいいか」

「病歴は伝えるべきか」

などの考え方と、実際の書き方のコツをお伝えします。

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空白期間があっても大丈夫|採用担当が見ているのはここ

「空白期間があると転職には不利なんじゃないか…」

そんなふうに感じて、履歴書や職務経歴書の作成が手につかないこと、ありますよね。

私も同じように悩みましたが、実際に転職活動をしてみて、少し考え方が変わりました。

この章では、空白期間があっても大丈夫な理由と、採用担当者が本当に見ているポイントをお伝えします。

空白期間があると「不利」だと思っていませんか?

適応障害などで休職・離職を経験した人にとって、「空白期間」はどうしても気になるポイントですよね。

私も、履歴書の職歴欄を前にして、

「ここに何を書けばいいのか…」

「これで印象が悪くならないかな」

と、何度も悩みました。

でも実際に転職活動をして感じたのは、

空白がある=即不採用

ではないということです。

大切なのは、「空白があること」そのものではなく、その後、どう立ち直り、どう働こうとしているかなんです。

採用担当が見ているのは「今、働けるかどうか」

転職活動でいちばん大切なのは、“今の自分”がどう働ける状態にあるか。

過去に適応障害を経験していたとしても、今現在が安定していて、仕事ができる状態なら、それが何よりも重要です。

採用担当者は、「空白があるかどうか」よりも、

「この人は、今ちゃんと働けそうか」

「会社に合いそうか」

を見ています。

空白期間に何をしていたかが重要

たとえ職歴に“ブランク”があったとしても、その間に何をしていたのかが伝われば、印象は変わります。

  • 体調を整えるために療養していた
  • 自己分析をして、次のキャリアを考えていた
  • スキルの見直しや勉強をしていた

こうしたことは立派な「前向きな時間」です。

空白期間があっても、

「意味のある期間だった」

と伝えられれば、むしろ評価につながることもあります。

「納得できる理由」があればOK

空白期間について、すべてを詳しく書く必要はありません。

必要なのは、採用担当が読んで「なるほど」と納得できる理由です。

たとえば:

〇〇年〇月〜〇〇年〇月:体調を整えるため療養に専念。その後、復職を経て転職活動を開始

このくらいの簡潔な説明でも問題ありません。

嘘をつかずに、必要最低限のことだけを伝える。

それで十分なんです。

大切なのは、“空白”よりも“これからどう働けるか”

空白があることは、誰にでも起こり得ることです。

適応障害を経験したからこそ見えてきた、

  • 自分に合う働き方
  • これからどう働きたいか

といった、“未来に向けた言葉”を履歴書や職務経歴書に込めることが、何より大切だと私は感じました。

適応障害のことは履歴書や職務経歴書に書くべき?

履歴書や職務経歴書を作るとき、

「適応障害で休職したこと、書いたほうがいいのかな…?」

と悩む方は多いと思います。

実際、私も最初はどう書けばいいのかまったくわからず、

「書かないのは嘘になるのかな」

「でも書いたら不利になるかも」

とモヤモヤしていました。

まずお伝えしたいのは、履歴書・職務経歴書に病名を書く義務はないということです。

原則:履歴書・職務経歴書に病名は書かなくて大丈夫

採用書類はあくまで「職歴」「経験」「スキル」を伝えるためのもの。

体調や病歴に関する記載は、業務に支障がある場合のみ、必要に応じて触れる程度でOKです。

たとえば:

  • すでに復職し、通常通り働ける状態である
  • 特別な配慮や制限が必要ない

このような場合、病名も休職理由も、あえて記載する必要はありません。

書くかどうかの判断軸は「今、配慮が必要かどうか」

とはいえ、人によって状況はさまざま。

次のような場合は、履歴書や職務経歴書で触れておくことで、ミスマッチや誤解を防げることもあります。

書いたほうがよいケース

  • 現在も体調に波があり、配慮を求める必要がある場合
  • 通院などにより、勤務時間に制限がある場合

このときも、病名を出す必要はなく、

「〇年〇月〜〇年〇月:療養のため休職」

といった簡潔な事実の記載で十分です。

書く場合は前向きな言葉を添えるのがおすすめ

どうしても触れておきたい、という場合は、

「何を学んだか」

「どんなふうに回復したか」

といった前向きな言葉を添えると、伝わり方が変わります。

たとえば:

〇〇年〇月〜〇〇年〇月:体調を崩し療養に専念。
その間、自分の特性や働き方を見直し、現在は無理のない環境で安定して勤務可能です。

病名を伏せたままでも、“今は働ける状態”をしっかり伝えることが大切です。

書類に病歴を書くかどうかの判断は、人によって迷うところだと思います。

私自身も「書かないのは不誠実かな…」と悩んだことがありました。

でも、履歴書や職務経歴書はあくまで“今の自分を伝えるツール”。

どう伝えるかに正解はなく、状況に合わせて判断すれば大丈夫です。

このあたりの「病歴を伝えるべきか/隠すべきか」の考え方については、私の体験をまとめた以下の記事で詳しく解説しています。

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履歴書や職務経歴書に「病歴を書かない」というのは、隠すことではありません。

それは、あなたが“今どう働けるか”を重視した、前向きな選択です。

私はこう書いた|実際の書き方と伝え方

履歴書や職務経歴書を作るとき、

「適応障害で休職していたことを書くべきか?」

「どう書けばマイナスにならないか?」

とにかく悩みました。

私は実際に、病歴をオープンにした転職活動も、非公開にした転職活動も経験しています。

この章では、病歴を公開していたときに、実際にどんなふうに履歴書や職務経歴書に記載していたかを、当時の体験をもとにご紹介します。

履歴書には「備考欄」でこう書いていました

休職中に転職活動をしていたとき、履歴書の備考欄に、私は以下のように書いていました。

〇〇年〇月〜現在:適応障害のため休職中

当時は、履歴書の書き方について何も知らず、

「正直に書いたほうがいいだろう」

と思っていたため、病名もそのまま記載していました。

転職エージェントにはこんなふうに伝えていました

転職エージェントには、病歴についてもう少し詳しく説明しました。

〇〇年〇月から適応障害のため休職中です。
医師からは、社会復帰しても構わないという診断を受けています。
必要であれば、診断書も提出できます。

このように伝えることで、「すぐに働ける状態である」ということを補足していたんです。

適応障害になった私が転職エージェントを使った経験について、こちらの記事にまとめています。

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今振り返ると、伝え方をもう少し工夫できたかも

このときは、病歴を伝えるのが当然だと思っていましたし、

「書類に正直に書いておけば、あとはわかってくれるだろう」

と考えていました。

でも、結果としては書類審査がまったく通らず、応募が全滅。

今思えば、

「病名まで明記せず、もう少し前向きな書き方にすればよかった」

「“今は働ける”ことをもっと強調すればよかった」

と感じています。

病歴を書く場合でも、前向きな伝え方が大事

もし病歴に触れる場合でも、以下のような書き方をすれば、読む側の印象が少し変わるかもしれません。

例文:

〇〇年〇月〜〇〇年〇月:体調を崩し療養に専念。
医師からは社会復帰可能との判断を受けており、現在は問題なく勤務可能です。

病名をあえて出さずに、「働ける状態」であることを明確にすることがポイントです。


履歴書や職務経歴書には、嘘を書く必要はありませんが、すべてを正直に書きすぎる必要もありません。

大事なのは、「あなたが今、働ける状態にあること」

そして、「どんな働き方を望んでいるのか」が伝わることです。

書類作成のポイント|適応障害経験者が気をつけたいこと

適応障害で休職や退職を経験すると、履歴書や職務経歴書の作成にすごくハードルを感じますよね。

「これで印象が悪くならないかな…」

「どこまで正直に書くべきなんだろう」

私もそんなふうに悩んで、何度も手が止まりました。

でも実際に転職活動を通じて、

「ここだけは意識しておいてよかった」

と思えるポイントがいくつかあります。

この章では、その中でも特に大事だと感じたことを3つにまとめてお伝えします。

正直すぎなくていい。伝える範囲は“自分で決めていい”

履歴書や職務経歴書は「すべての過去を暴露する場」ではありません。

採用担当が本当に知りたいのは、“今のあなたが働けるかどうか”。

なので、

  • 病名は書かなくてOK
  • 詳しい病状の説明も不要
  • 自分で伝える範囲を決めていい

というスタンスで大丈夫です。

私は当初、病名や経過を正直に書いてしまっていましたが、選考で全滅した経験から「書きすぎない勇気」も必要だと学びました。

無理に取り繕わない。空白期間があっても堂々と

空白期間を埋めるために、無理にエピソードを作る必要はありません。

私の場合、復職後の転職活動では、履歴書・職務経歴書にあえて空白期間については書きませんでした。

すでに復職しており、特別な配慮が必要な状況ではなかったからです。

そのため、書類では“今働けること”だけにフォーカスする方が自然だと考えました。

もし空白期間に軽く触れるとしたら、たとえばこんな表現が使えると思います。

この期間は、体調を整えることと、自分の働き方を見つめ直す時間に充てておりました。

無理に空白を埋めようとすると、かえって違和感が出ることもあります。

書く・書かないの判断は自由。

堂々と、自分のスタンスで選んで大丈夫です

今の自分を前向きに伝える

適応障害を経験したことで、「どんな働き方が合っているか」が明確になった方も多いと思います。

実際、私もそこを軸に転職活動を進めました。

履歴書や職務経歴書においても、

  • リモート勤務を希望している
  • 人との関わりが少ない業務を希望している
  • 無理なく働ける環境を重視している

など、自分が安定して働けるために必要な条件を、前向きな言葉で添えるようにしました。

結果的に、それが「自己理解が深い人」として受け取ってもらえた印象です。


書類作成はとても気を使う作業ですが、一番大事なのは「完璧に書くこと」ではありません。

  • 自分が働ける状態であること
  • どんな働き方を希望しているか
  • なぜその選択をしているのか

この3つが伝われば、病歴や空白期間があっても大丈夫です。

無理に自分を良く見せなくてもいい。

あなたらしい履歴書・職務経歴書で、きっと届く人に届きます。

実際に書類を整えて転職に成功したときの体験談は、こちらの記事にまとめています。

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まとめ|空白期間や病歴があっても、前を向いて大丈夫

適応障害で休職や退職を経験したあと、

「転職は難しいのでは…」

「書類で落とされるかも」

と、不安になりますよね。

私も同じように感じて、履歴書や職務経歴書を書く手が何度も止まりました。

でも実際は、空白期間や病歴があっても、自分に合った伝え方さえできれば大丈夫なんです。

この記事のポイントまとめ

  • 病名や詳細を書く必要はありません。伝える範囲は、自分で決めてOK
  • 空白期間があっても、それまでの経験や考え方に一貫性があれば問題なし
  • 採用担当が見ているのは「今働けるかどうか」と「どんな働き方が合うか」

完璧じゃなくていい。あなたらしい言葉で伝えてみてください

書類をきれいに整えることよりも、

「どんなふうに働きたいか」

「自分に合う環境とは何か」

を見つけて、それを言葉にすることが大切です。

不安な気持ちがあるのは当然。

でも、自分のペースで一歩ずつ進めば、それでいいんです。

転職活動は「前を向こう」としているあなた自身のためのもの。

あなたに合う職場に出会えるよう、心から応援しています。

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