転職活動って、ほんとうに疲れますよね。
とくに、適応障害で心や体がまだ万全じゃない状態だと、たった1通の不採用通知や、求人検索するだけでもぐったりしてしまうことがあります。
「転職しなきゃ」
と頭ではわかっていても、なかなか動けなかったり、何社も落ちて気持ちが沈んだり。
私自身も、休職中や復職後の転職活動で何度もしんどさを感じました。
「このままで大丈夫なのかな」
と不安になることも。
このページでは、
- 転職活動がつらい
- しんどいと感じる理由
- 少しでもラクになる考え方
- 向き合い方
について、私の経験をまじえてお伝えします。
なぜ適応障害の人にとって転職活動はこんなにつらいのか?
転職活動をしていて、
「こんなにしんどいの、自分だけかな…」
と感じたことはありませんか?
でも、それはあなただけではありません。
実は、適応障害の経験がある人にとって、転職活動という行動自体がとてもハードルの高いものなんです。
ここでは、その理由を4つに分けて紹介します。
自己肯定感が下がりやすいから
適応障害の回復期には、
「自分なんて…」
と感じやすい時期があります。
そんな中で、書類選考や面接で落ち続けると、
- また否定された…
- やっぱり自分は社会で通用しないんだ…
そんなふうに思ってしまうことも。
転職活動は“選ばれる側”になるため、もともと自己肯定感が落ちやすい人には、精神的な負担が大きい場面なんです。
将来の不安が頭を占領してしまうから
適応障害の経験があると、
- また再発したらどうしよう
- 今度こそ失敗できない
- 長く続けられる職場なんてあるのかな
といった不安が、頭の中をぐるぐる回ることがあります。
すると、目の前の応募や面接よりも、
「うまくいかなかったときの不安」
が先にきて、なかなか前に進めないこともあります。
周りと比べて焦ってしまうから
転職活動をしていると、どうしても周りの人の進み具合が気になってしまいます。
- SNSでは「内定もらった」「転職成功!」という投稿
- 同期や友人は、キャリアアップしているように見える
- 家族や知人から「そろそろ次決まった?」と聞かれる
こうした環境にいると、
「自分だけが立ち止まっている」
「遅れている」
と感じて、必要以上に焦ってしまうことがあります。
適応障害の回復期は、ただでさえ「自分はちゃんとできていない」という思いが強まりやすい時期。
他人と比べることで、その気持ちがさらに強まってしまい、本来の自分のペースを見失いやすいんです。
焦って動きすぎると、上手くいかないだけでなく、心も体も疲弊してしまいます。
実際に失敗した私の体験談はこちら。
「適応障害で転職しようとしたけど、うまくいかなかった…」 「頑張ってるのに、何社応募しても書類すら通らない…」 私もまさに同じ状況を経験しました。 実はこれまでに3回、転職活動をしたことがあります。 でも、そのうち最[…]
「ちゃんとしなきゃ」が心の負担になるから
転職活動には、どこか「ちゃんとしなきゃ」という空気があります。
- 毎日求人を探して、何件も応募しなきゃ
- 面接対策や書類も完璧に準備しなきゃ
- 早く仕事を決めないといけない
こうした「○○しなきゃ」に押しつぶされそうになってしまうこと、ありませんか?
特に適応障害を経験した人は、真面目でがんばり屋な人が多いと言われます。
その分、「うまくやれない自分」を許せなくなって、どんどん心が疲れてしまうことも。
でも、本当はがんばらない日があってもいいし、ゆっくりでもいいんです。
“いまの自分”に合ったペースを見つけることが、心を守る一歩になるはずです。
私もそうだった|つらかった転職活動中のリアルな気持ち
正直に言います。
私も、転職活動がものすごくつらかったです。
毎日がんばろうと思っても、うまくいかないことの連続で、ときには「もう全部やめたい」と思ったこともありました。
ここでは、そんな当時の私の気持ちを、少しだけお話しさせてください。
書類落ちが続いて、自分が否定されてるような気がした
転職活動を始めたばかりの頃、書類を送っても送っても、返ってくるのは「お祈りメール」ばかり。
1通目、2通目は「まあそんなもんだよね」と思えたのに、
5通目、10通目と落ちていくうちに、だんだん心がすり減っていきました。
- 自分には価値がないのかな
- 休職したからダメなのかな
そんなふうに思ってしまい、次の応募に手が伸びなくなったこともあります。
エージェントとのやり取りも、だんだんつらくなった
はじめは頼もしく感じた転職エージェントも、やり取りが増えるにつれて、だんだんとプレッシャーに。
- 希望条件をもっと具体的に言ってください
- この企業、応募してみませんか?
そんな言葉に対して、うまく答えられない自分がもどかしくて、
“ちゃんと答えなきゃ”
という焦りがストレスになっていきました。
最終的には、連絡が来ても開けない日が出てきて、活動を一時ストップしたこともあります。
求人を見るだけでも、しんどかった
あるときから、求人サイトを開くのもおっくうになりました。
- またダメだったらどうしよう
- ちゃんと働ける自信がない
そう思って、求人票を眺めてはため息をつく日々。
気づけば、画面を見るだけでどっと疲れてしまうようになっていました。
いま思えば、それだけ必死だったんだと思う
当時の私は、「しんどい」と言うことすら許せませんでした。
「自分が弱いだけ」と思い込んでいたんです。
でも今になって思うのは、
それだけ、一生懸命だったからこそ、しんどかったんだということ。
だからもし、いまこの記事を読んでいるあなたが、
「つらい」「しんどい」
と感じているなら、それは自然なことです。
私も二度転職に失敗しましたが、向き合い方を変えたことで納得のいく転職ができました。
そのときの体験談はこちらでまとめています。
「適応障害があっても、転職ってできるのかな…?」 「一度休職した自分でも、ちゃんと働ける場所ってあるんだろうか…」 私もかつて、そんな不安を抱えながら転職活動をしていました。 実は私は、これまでに3回の転職活動を経験してい[…]
無理して動かなくていい|しんどいときの転職活動の向き合い方
転職活動がつらいと感じているとき、
「ちゃんと動けない自分はダメなんじゃないか」
って思ってしまいませんか?
でも、そんなふうに自分を責める必要はありません。
しんどいときに動けないのは、あなただけじゃないし、むしろ自然なことなんです。
無理して動くことで、逆にしんどくなることもある
適応障害の回復期は、ストレスへの耐性が下がっている状態です。
そんな中で「動かなきゃ」と焦って無理をすると、心や体にさらに負荷がかかってしまいます。
- 書類を作るだけでヘトヘトになる
- 面接に向けて準備しなきゃとプレッシャーを感じる
- 「何もしない自分」に罪悪感が湧いてくる
こうなると、転職活動どころか、日常の生活さえもしんどくなる悪循環に。
だから私は、あえてこう伝えたいです。
「動けない時期があってもいい」
「休むことも、立派な“転職活動”のひとつ」だと。
履歴書や面接で、病歴をどこまで伝えるべきか迷っている方は、こちらの記事も参考になるかもしれません。
「適応障害で休職していたこと、転職活動で伝えるべきか隠すべきか――」 これは、私が一番悩んだテーマでした。 正直に話した方が誠実だと思う。 でも、伝えたことで落とされるかもしれない…そんな不安もずっとありました。 私[…]
心のケアと、ゆるい準備でOKです
しんどいときは、全力で走らなくても大丈夫。
こんな風に“ゆるく”向き合うこともできます。
- 1日1タスクだけ:今日は求人を見るだけ/明日は何もしないでOK
- 週の半分は完全オフ:あえて転職活動から離れてみる日をつくる
- 自己分析だけの日:書類や面接は後まわしで、自分と向き合うだけの日にする
- 情報収集だけ:応募はせずに、気になる企業をブックマークしておくだけ
どれも「動けないときの自分」を責めずに、少しだけ未来につながる行動です。
焦って行動して、納得できない会社に入るより、一度立ち止まって、心と向き合う時間をもつことの方が、よっぽど価値のある一歩です。
適応障害を経験したあなただからこそ、自分のペースで、無理のない転職活動を進めてほしい。
次の章では、少しずつでも前に進みたいときに、ラクに進める方法をお話ししますね。
転職活動がつらいときに|少しだけ前に進むためのラクな方法
しんどいときは、無理にがんばらなくても大丈夫。
でも、「それでも、少しだけでも前に進みたい」と思える瞬間がくることもあるかもしれません。
そんなときにおすすめなのが、“頑張らなくてもできる小さな一歩”です。
ここでは、私が実際に試して効果を感じた、ラクに動ける4つの方法をご紹介します。
やることを小さく区切る(1タスクずつ)
「履歴書を作る」と聞くと大変に感じますが、
「名前を書く」「学歴だけ書く」
といった超小さいステップに分けるだけで、ぐっとラクになります。
私は実際に、
「今日は“職歴の下書きだけ”でOK」
と決めたことで、だいぶ気持ちが軽くなりました。
小さくても“やった”という実感が積み重なると、
「もう少しやってみようかな」
という気持ちも湧いてきます。
書類作成で悩んでいる方は、私がどのように履歴書・職務経歴書を書いたかまとめたこちらの記事も参考になると思います。
適応障害で休職や退職を経験したあと、転職活動を始めようと思ったときに、まず悩むのが、 「履歴書や職務経歴書、どう書けばいいの?」 ということではないでしょうか。 空白期間のこと、病歴のこと。 正直に書くべきか、書かな[…]
1つの求人だけを見る日を作る
たくさんの求人をチェックしようとすると、それだけで疲れてしまいます。
そんなときは、「今日は1件だけ見る」と決めてみるのがおすすめ。
応募しなくてもOK。
条件を見るだけでも、少しずつ感覚が戻ってきます。
気になる求人は、とりあえずブックマークするだけでも十分です。
エージェントに“相談だけ”してみる
エージェントに話すのってハードル高そう…
と思うかもしれませんが、
「応募するかはわからないけど、ちょっとだけ話してみたい」
というスタンスでも大丈夫です。
自分の不安や状況をそのまま話してみることで、気持ちが整理されたり、
「あ、この方向性ならいけそうかも」
と感じることもあります。
実際にエージェントを使ってみてどうだったか、私の体験をまとめた記事も合わせてどうぞ。
適応障害で休職中、転職を考えているけれど… 「休職している自分でも、転職エージェントは利用できるの?」 「適応障害のことを、エージェントにどこまで話せばいい?」 「そもそも、自分に合う転職エージェントってどうやって選ぶの?[…]
転職以外の道を「情報だけ集める」
無理に“すぐ働く”ことを目指さなくてもいいんです。
たとえば、
- 副業で少しだけ働く
- 派遣や在宅ワークで様子を見る
- 職業訓練やスキル学習で準備する
など、いま無理なくできることに目を向けるだけでも、心がラクになります。
「今は知るだけ」「動くのは後でOK」
と思えば、プレッシャーも少なくなりますよ。
大切なのは、「一歩進む=行動する」だけじゃないということ。
考えたり、悩んだり、休んだり。
そのすべてが、あなたの未来につながっています。
まとめ|転職活動に疲れたあなたへ、伝えたいこと
転職活動がしんどい中、このページを最後まで読んでくださったあなたは、それだけで本当にすごいと思います。
「疲れた」「つらい」
と感じながらも、少しでも前に進もうとしている。
その姿勢自体が、もう十分すぎるくらい立派なことです。
この記事でお伝えしたかったこと
- 適応障害を経験した人にとって、転職活動はとてもハードルが高いもの
- 「つらい」「疲れた」と感じるのは、あなただけじゃない
- 無理して動かなくていい。休んでもいい
- 小さな一歩だけでも、確実に前に進んでいる
いちばん伝えたいのは、「今のあなた」を否定しないでほしいということ
適応障害を経験したことで、働き方や自分の心と、丁寧に向き合う力があなたにはあります。
だからこそ、焦らずに、“いまのあなた”ができる範囲で、できることだけをしていけばいい。
「今日できなかった」
と落ち込む日があっても、また元気なときに動き出せば、それで十分です。
合わせて読みたい関連記事
気持ちが落ち着いたときに、こちらの記事も参考になるかもしれません。
>> 転職に失敗した私の体験談|うまくいかなかった2つの時期
もしこの記事が少しでも参考になったら、シェアしてもらえると嬉しいです。
本ブログでは、適応障害と働き方について、リアルな体験をもとに発信中。
よければ、また読みに来てください!