適応障害の病歴、転職で伝えるべき?隠すべき?体験からわかった判断ポイント

「適応障害で休職していたこと、転職活動で伝えるべきか隠すべきか――」

これは、私が一番悩んだテーマでした。

正直に話した方が誠実だと思う。

でも、伝えたことで落とされるかもしれない…そんな不安もずっとありました。

私はこれまでに3回転職活動を経験し、伝えた場合と、伝えなかった場合の両方を体験しています。

その中で感じたのは、「正直に話すかどうか」よりも、今の状態や働き方への希望をどう伝えるかが大事だということでした。

この記事では、実際の失敗談と成功談をもとに、

「病歴を伝える or 隠す」判断のヒントと注意点をお伝えします。

今まさに悩んでいる方の、心が少し軽くなるきっかけになれば嬉しいです。

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結論|隠すか伝えるかは「状況と目的次第」

適応障害で休職したことを、転職活動で伝えるべきか、隠すべきか。

これは本当に難しい問題ですが、正解はひとつではありません。

大事なのは、あなた自身の「今の状態」と「伝える目的」です。

たとえば、

  • 現在も体調が不安定で、職場の配慮が必要な場合
    • → 伝えることで、無理のない働き方ができるかもしれません。
  • 復職して問題なく働けていて、特別な配慮も必要ない場合
    • → 無理に伝えなくても大丈夫です。私もこのケースで転職できました。

私自身、休職中に正直に病歴を伝えた転職活動では、書類が一件も通りませんでした。

一方、復職後に病歴を伏せて応募したときは、複数の企業で書類が通過し、内定を獲得。

この経験から、「伝えるかどうか」よりも、“今の自分がどう働けるか”を伝えられるかが大切なんだと感じました。

無理に隠す必要はありません。

でも、無理に伝える必要もないのです。

「今の自分にとって、どちらが安心して前に進めそうか?」

その視点で選んでいいと思います。

病歴を伝えたら失敗?|適応障害で転職活動に失敗した私の話

私は以前、適応障害で休職していた時期に転職活動を始めたことがあります。

まだ体調は不安定で、復職の見込みも立っていない状況でした。

でも、当時の私は、

「この会社にはもう戻れない」

と思い、焦る気持ちで転職活動を始めました。

転職エージェントを通して15社ほどに応募しましたが、休職中であることや適応障害で通院していることを、正直に伝えていました。

書類にも明記し、エージェントにも「受け入れてくれる会社がいい」と希望を提出。

ですが、結果は……書類通過ゼロ。

面接までたどり着くことすらできませんでした。

正直に話したのに、伝わらなかった。

「やっぱり病歴を伝えると不利になるのかな」

と落ち込んだのを覚えています。

振り返ると、いくつか反省点があります。

まず、病歴を伝えたことによって、

“体調に不安がある人”

という印象を与えてしまったのかもしれません。

でも当時の私は、「正直であることが一番大事」と信じて、それ以上の配慮ができませんでした。

また、伝え方も「適応障害で休職中です」と伝えるだけで、

  • 今後どう働けそうなのか
  • どんな配慮が必要なのか

といった情報をセットで伝えていなかったのも、良くなかったと感じています。

つまり私は、「病歴を伝えること」自体ではなく、「どう伝えるか」を考えきれていなかったのです。

もちろん誠実さは大事ですが、それ以上に、「今の自分に何ができるか」「どう働けるか」を伝える方が大切でした。

この経験が、それを教えてくれました。

書類も通らず、自信をなくした失敗体験について、別の記事で詳しくお話ししています。

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病歴を伝えなかったら成功?|適応障害でも内定をもらえた理由

以前の転職活動で病歴を正直に伝えた結果、まったく書類が通りませんでした。

そこで、私は、次の転職活動では、病歴を伝えない方針で進めてみることにしました。

このときはすでに復職して数ヶ月が経ち、仕事にも安定して取り組めていたので、

「わざわざ言う必要はない」

と感じたのです。

活動では、転職サイトを中心に求人を探し、

  • リモート勤務
  • 人との関わりが少ない仕事

を希望条件として設定しました。

履歴書や職務経歴書には、休職歴には触れず、

「自分がどんな働き方なら力を発揮できるか」

に焦点を当ててアピールしました。

結果的に、応募数は約50社。

書類選考を通過したのは5社、最終的に2社から内々定をもらうことができました。

もちろん、病歴を隠すことで少し後ろめたい気持ちがゼロだったわけではありません。

ですが、私は特別な配慮を求めていたわけでもなく、

「今の自分は問題なく働けている」

ということを伝えたかっただけだったんです。

その意味で、病歴を伝えなかったというよりも、「今の働ける状態」にフォーカスして伝えたという方が、感覚としては近いかもしれません。

実際に内定をもらえた企業も、「柔軟な働き方ができるかどうか」「自走できるか」を重視している会社でした。

もし、そこで病歴を伝えていたら、「体調が不安定な人」として見られていたかもしれません。

この経験から学んだのは、「病歴を隠すかどうか」よりも、「どんな情報を中心に伝えるか」が大切だということ。

選考の場では、“過去”ではなく、“今の自分とこれから”をしっかり伝えることが、何よりも大事だと感じました。

このように、「伝える/隠す」の判断は、状況や目的によってベストな選択肢が変わります。

だからこそ、自分の状態に合った判断をすることが大切。

このときの転職活動については、詳しく別記事でも紹介しています。

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適応障害の病歴は転職で伝える?隠す?メリットとデメリットを比較

ここまで私の体験を読んで、

「結局、病歴は伝えるべきなの?隠すべきなの?」

と迷っている方もいるかもしれません。

正解は人それぞれですが、判断のヒントとして、それぞれのメリット・デメリットを整理してみました。

病歴を【伝える】場合

メリット

  • 誠実さが伝わる
    • → 信頼関係を築きやすくなる
  • 配慮を受けやすくなる
    • → 業務量や働き方を相談しやすい
  • 入社後のトラブルを避けやすい
    • → 後で「聞いていなかった」と言われる心配がない

デメリット

  • 「体調に不安がある人」と見られる可能性
    • → 特に書類選考で不利になることも
  • 選考で落とされるケースもある
    • → 企業によっては受け入れ体制が整っていない
  • 傷病歴への偏見をもつ企業がゼロではない
    • → 採用担当者の理解度や会社の文化によって、見られ方に差が出る

病歴を【伝えない】場合

メリット

  • 書類や面接で不利になりにくい
    • → 病歴を理由に落とされるリスクを避けられる
  • 「今どう働けるか」に集中できる
    • → 病気よりもスキルや意欲を伝えられる
  • 選考通過率が上がる可能性もある
    • → 実際、私もこの方法で内定をもらえました

デメリット

  • 入社後にバレると不信感につながる可能性
    • → 特に職歴や源泉徴収から休職歴が見える場合も
  • 体調が悪化したとき、相談しづらくなる
    • → 周囲の理解がないと対応が難しいことも
  • 隠したことに罪悪感を抱いてしまう場合もある
    • → 「本当のことを話していない」という気持ちが、後から自分を責める原因になることも

どちらを選んでも、「間違い」ではありません。

大事なのは、あなたが安心して働ける環境を手に入れることです。

転職で病歴を伝えるか迷ったときに考えるべき3つのこと

「適応障害で休職したこと、転職活動で伝えるべき?隠すべき?」

本当に悩みますよね。私もそうでした。

でも、自分の今の状態や希望を整理するだけでも、選び方が見えてくることがあります。

ここでは、伝えるか隠すかを判断するためのポイントを3つにまとめました。

あなたにとって安心できる選択肢を考えるヒントになれば嬉しいです。

今の体調・働ける状態はどうか?

まず考えたいのは、

「今の自分がどれくらい安定して働けるか?」

という点です。

体調の波や不安の有無によって、伝える・隠すの判断は大きく変わってきます。

まだ体調に波がある、不安が残っている

→ 伝えることで無理のない働き方を相談できる可能性があります

すでに復職して問題なく働けている

→ 無理に伝えなくても大丈夫。選考では“今のあなた”を見てもらいましょう

企業に配慮してほしいことがあるか?

次に考えてみてほしいのは、「企業に配慮してほしいことがあるかどうか」です。

働くうえで特別なサポートが必要な場合、それを選考段階で伝えるかは重要な判断材料になります。

時短勤務・在宅ワーク・通院など、配慮が必要なケース

→ あらかじめ伝えることで、入社後のギャップが減ります

特に配慮を求めない、通常勤務が可能

→ 選考段階では病歴に触れなくても問題ない場合が多いです

働き方の希望・転職の軸は明確か?

そして最後に、「自分の働き方の軸が明確かどうか」も、判断のヒントになります。

軸があることで、伝える/隠すに関係なく、自分に合った企業を見つけやすくなります。

「どんな働き方なら再発しにくいか」「自分に合った職場は?」が明確になっている

→ 伝える・伝えないにかかわらず、自信を持って説明できるはず。

軸があいまいで、うまく言葉にできない

→ 自己分析を深めることで、納得のいく選択につながります。


伝えてもいい。隠してもいい。

どちらが正解ということはなく、大切なのは「あなたが安心して働ける環境を選べるかどうか」です。

迷ったときは、「入社後の自分」がどう感じるかを想像してみてください。

そのイメージがしっくりくる方を選べば、それが今のあなたにとってベストな選択だと思います。

まとめ|適応障害の転職で迷ったら|自分の“今”を大切にした判断をしよう

この記事では、適応障害で休職した場合の病歴を転職活動で「伝えるべきか」「隠すべきか」というテーマについて、私自身の体験をもとにお話ししました。

伝えることで信頼されることもあれば、伝えないことで選考がスムーズに進むこともあります。

どちらが正しい、というわけではなく、

「今の自分がどんな状態か」

「どんな働き方をしたいのか」

が大切なんだと、私は感じています。

私自身も、病歴を伝えて失敗し、隠して内定をもらうという両方の経験をしました。

だからこそ、あなたにも伝えたいのは、

迷っても大丈夫。どちらの選択も間違いじゃない

ということ。

転職活動は、あなたの人生を見つめ直す大切な時間。

「自分らしく働ける場所を探すこと」を一番に考えてみてください。

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