休職して転職活動をしているけどなかなか上手くいかずに悩んでいる。
転職が上手くいく方法を知りたい。
また、転職できなかった時の選択肢も合わせて知りたい。
こういった疑問にお答えします。
- 休職してから転職ができない人の特徴
- 転職の成功確率を上げる3つの方法
- 転職に踏み切れないなら復職
この記事を書いている私は、適応障害で現在も休職しており、約7ヶ月が経ちました。実際に転職活動をしており、休職した人のリアルな転職活動をもとにした情報をお伝えすることが出来ます。
休職している人のよくあるお悩みで「休職して転職活動をしているけど全然うまくいかない」ということがあります。
という訳で今回は、「休職した人が転職活動が上手くいかない人の特徴と対策、転職以外の選択肢」について説明していきます。
休職してから転職ができない人の特徴
休職期間を経て転職活動を始めると書類選考すら通過せず、思ったように転職活動が進んでいない人はたくさんいます。
そこで、休職してから転職ができない人の特徴を以下のようにまとめました。
- その①:休職理由が人間関係
- その②:資格がない
- その③:実績や経験がない
転職活動が上手くいっていない人はいずれか、もしくはすべてに該当している可能性があります。
それぞれについて説明していきます。
その①:休職理由が人間関係
休職理由が人間関係の場合、採用されるのは難しくなります。
人間関係は働く上で避けては通れません。求人票にも「円滑なコミュニケーションができる人」と書かれていることが多いですよね。
そのため、企業としては「転職しても再発するリスクが高い」と判断するでしょう。
休職したことや休職内容を企業に伝える義務はありません。
そのため、休職理由を伏せて転職活動をすることで、書類審査時に企業からの印象を落とさないようにすることもできます。
ただし、面接で休職について聞かれた場合、嘘をついてはいけません。
人間関係で休職した人は、以下のようなことを明確にして自分で企業を選ばなければいけません。
- 何が問題だったのか
- 自分が改善すべきことは何だろう
- どのような人間関係を築きたいのか
その②:資格がない
休職した人の転職活動では、書類選考が一番の鬼門です。
休職したという内容は理由が何であれ、書類上はマイナスな印象を与えます。
このマイナスの印象を少しでも和らげるのが資格と経験になります。
そのため、資格が一つもない人は「休職した」というマイナスなイメージをカバーすることができず、書類選考の通過率が大幅に下がります。
未経験OKという条件は何もできなくてOKという意味ではないことを覚えておきましょう。
求人を見ていると、「未経験OK」という条件があります。
この条件を見て、「何も知らなくても入社すれば会社が手取り足取り教えてくれるんだ」と勘違いしてしまう人がいます。
結論から言うと、未経験OKというのは、「業務での経験はないが、知識や技術については理解がある」ということを表しています。
例えば、資格を取得したりスクールを卒業すれば、「知識や技術についての理解がある」という証明になるので、未経験OKの求人の合格率が上がります。
つまり、未経験OKというのは、「独学でもある程度勉強できる人」という条件とも取れますね。
その③:実績や経験がない
その②で説明した資格よりも重要視されるのが実績や経験です。
実績や経験があると応募できる求人の幅がかなり広くなるので、転職の成功確率が上がります。
例として、資格や実績がある人が応募できる条件を載せてみました。
- 資格あり、実績なし→未経験OK
- 資格なし、実績あり→経験者OK
- 資格あり、実績あり→未経験OK、経験者OK
もちろん、資格や実績がなくても求人に応募することは出来ます。
しかし、書類選考で落ちる可能性が高く、面接で気持ちを伝える前に終わってしまうことがほとんどです。
企業が中途採用や第二新卒を採用する場合、教育コストがほとんどかからないコスパのいい人材を探しています。
そのため、休職という経歴に加えて、募集している仕事の実績・経験のない人を採るという選択はほぼないです。
会社は慈善活動として人を雇うのではなく、利益を上げるために人を雇います。
厳しいようですが、これが現実なんです。
転職の成功確率を上げる3つの方法
上記の「休職してから転職ができない人の特徴」に当てはまった人でも転職の成功確率を上げる方法はあります。
そこで、転職の成功確率を上げる3つの方法を紹介します。
- その①:休職中に勉強する
- その②:転職エージェントにサポートしてもらう
- その③:条件を妥協する
それぞれについて説明していきます。
その①:休職中に勉強する
休職中に勉強することで転職の成功確率を上げることに繋がります。
特に未経験や第二新卒でキャリアチェンジを考えている人は、転職したい仕事に活かせる内容の勉強をしましょう。
ITエンジニアになりたい人 → プログラミングの勉強
Webライターになりたい人 → ブログ、SEO、マーケティングの勉強
企業にアピールする場合、勉強(インプット)しただけではなく成果(アウトプット)があると評価が高いです。
プログラミングの勉強 → サイトを作る、アプリを作る
ブログ、SEO、マーケティングの勉強 → 自分のブログで発信する
上記で説明したように未経験OKという条件は、「業務での経験はないが、知識や技術については理解がある」ことを満たせばいいので、難易度が高いものを作る必要はありません。
勉強した内容は自己PR欄に記入して、未経験で入社できる最低レベルには達していることをアピールしましょう。
転職まで時間がないからすぐに知識を身に付けなきゃ
と思って、いきなりスクールに入ったり、高額のオンライン教材を申し込んでしまう人がいます。
しかし、これらはお勧めしません。理由としては以下のようなことが挙げられます。
- 興味があっても勉強すると挫折するかもしれない
- 休職中は体調が不安定なので継続できない可能性がある
病気で休職している人は、自分が思っている以上に集中力を保てません。
実際に私は休職中に数十万円のプログラミングスクールを受講しましたが、気分の浮き沈みが激しく、続けることができませんでした。
しばらく独学をしてみて、「続けられそうだな」、「もっと詳しく勉強してみたいな」と思えたら、スクールなどを検討してみてもいいかもしれません。
その②:転職エージェントにサポートしてもらう
休職した人が転職するときに一番不利になるのが書類選考です。
企業に休職したことをデメリットと感じさせない書類を一人で作成するのは困難です。
そのため、転職エージェントに提出書類を添削してもらい、企業に対して効果的にアピールできる書類を作成することで通過率が上がります。
最近は休職して転職する人も増えてきたので、エージェントに相談すれば適切なアドバイスをもらうことができます。
私が実際に利用した転職エージェントはこちらになります。
※マイナビのプロモーションを含みます。
転職エージェントのサービスは担当になったエージェントによって大きく左右されます。
実際、私は上記にある4つのエージェントに相談しましたが、適応障害で休職したことを理解してサポートする姿勢を見せてくれたのは2社だけでした。
エージェントとの面談で休職したことを正直に伝え、サポート内容を聞いて判断しましょう。
転職エージェントについて気になる方は、こちらの「【必見】適応障害で休職した人は転職エージェントを使うべき」をご覧ください。
その③:条件を妥協する
厳しいことを言いますが、休職してから転職する場合、自分の理想を全て叶える転職は難しいです。
特に大手企業に勤めている方や初めて転職する人は条件を高く設定しがちです。
転職先がなかなか決まらない人は、条件を高く設定している可能性があるので、妥協できる条件を探してみましょう。
条件を妥協する例をまとめてみました。
- 最低年収:現在の年収 → -50万までOK
- 勤務地:東京 → 東京、千葉、神奈川、埼玉
- 転居:不可 → 条件により可
- 残業:なし → 10~20時間
- 夜勤:なし → 繁忙期のみ可
- 福利厚生:充実 → 必要最低限
転職の可能性を上げるために条件を妥協することは大切です。
しかし、ストレスが原因で適応障害やうつ病になって休職した人は、症状を引き起こす原因となったストレスを避けましょう。
転職することを優先して過度なストレスが掛かる環境で働くと、症状が再発して休職を繰り返すことになります。
そのため、譲れない条件と妥協できる条件を改めて整理してみましょう。
転職に踏み切れないなら復職
転職活動に行き詰って、転職する自信がなくなってしまった人もいると思います。
そんな人は、今の会社に復職することを考えてみてはいかがですか。
復職は休職している人だけが使える選択肢です。復職のメリットは以下のようなものがあります。
- その①:環境変化のストレスが少ない
- その②:職場改善や異動で快適に働ける可能性
- その③:働きながら転職活動ができる
その①:環境変化のストレスが少ない
復職の一番のメリットは、環境の変化があまりないので社会復帰のストレスが少ないことです。
転職活動はなかなか思い通りに進まず自信がなくなったり、転職先が決まっても環境がガラッと変わるので、慣れるまではストレスが掛かるでしょう
緩やかに社会復帰を目指したい人は、復職から始めた方が合っているかもしれません。
上記では復職のメリットについて説明しましたが、デメリットも大きいです。
復職の主なデメリットは以下の通りとなります。
- 元の職場で働くことになる
- 昇進や昇給は難しい
復職の一番のデメリットは、「元の職場で働くことになる」ということです。
復職先は基本的に元の職場となっているので、人によっては過度なストレスを感じ、再発のリスクが高くなります。
元の職場に戻るストレスと、転職活動や転職先で感じるストレスを比較して楽な方を選ぶべきです。
その②:職場改善や異動で快適に働ける可能性
休職して転職を考えた多くの人の理由が、現在の職場に戻りたくないからだと思います。
しかし、以下のような項目に当てはまる人は職場改善をすることで、しばらく働けるかもしれません。
- 仕事内容が嫌いではない
- 人間関係がストレス原因でない
- 大きな環境変化を求めていない
- 現在の職場に通うことが苦痛でない
職場改善は、「残業時間の制限」や「担当プロジェクトの変更」など職場内で調整できる範囲になります。
そのため、職場内の人間関係に悩んでいる人は職場改善で良くなることはありません。
実際に私も上司との人間関係に悩み、上司と一緒に担当していたプロジェクトから離れましたが、同じ職場にその上司がいるだけでストレスを感じるんですよね。
人間関係がストレス原因の人は後述する異動や転職を前向きに考えることをおすすめします。
人によっては、職場改善によって働きやすく感じるかもしれませんが、その効果は一時的であることを覚悟しておきましょう。
私は適応障害で数週間休んだ後、職場改善をしてもらい、元の職場に復職しました。
実行してもらった職場改善は以下のようなものがあります。
- 残業時間の制限
- 出張の制限
- 教育指導の上司を変更
- 担当プロジェクトの変更
- 席替え
会社の制度や給料も変わることがなく、職場改善のおかげで復帰のストレスは少なかったです。
しかし、職場改善の内容はずっと続くわけではなく、働いても問題が内容であれば以前の内容に戻されていきます。
結果的に、復職後すぐに適応障害の症状が再発し、一年後に長期休職することになりました。
職場改善はあくまでも社会復帰に体が慣れるまでの期間だけです。
復職する場合、復職先は元の職場と就業規則に定められている会社が多いです。
そのため、元の職場に復職せずに異動というのはかなりハードルが高いです。
しかし、症状の重さによっては異動の相談に乗ってくれることがあるので、転職を考える前に一度相談してみるといいでしょう。
私の場合、異動交渉した時に会社からは、「取り敢えず復職して、働けるのがわかったら異動先を探そう」といわれて復職しました。
結局、一年間そんな話も来ず、こちらからの異動願いも聞き入れてもらえず休職することに...
取り敢えず復職は危険なので、異動しないと働けない場合は、復職しないで会社と交渉を続けましょう。
その③:働きながら転職活動ができる
焦って転職活動をすると、冷静な判断ができず転職することが目的になってしまい、自分が望まない転職に繋がります。
そんな方は、一度復職をして働きながらゆっくりと転職活動を進めるという選択肢もあります。
働きながら転職活動を進めるメリットは以下のような理由があります。
- 休職期間に追われる心配がなくなる
- 金銭的に余裕が出る
- 企業に問題なく働けるアピールができる
復職して働きながら転職活動、復職前にやるべきことがあります。
それは、上記その②で説明した職場改善を行ってもらい、職場と相談して休職原因となったストレスから離れられる環境を整えることです。
何も対策をせず元の職場に戻れば、再び過度なストレスがかかる環境で働くことになります。
加えて転職活動を並行することになれば、心と体がストレスに耐えられないでしょう。
そのため、復職前に職場改善を相談し、ストレスの少ない環境で働けるようにしましょう。
もし職場が環境改善に応じてくれない場合は、休職中に転職することが望ましいです。
という訳で今回は以上です。
焦って転職活動をしても良い方向に進むとは限りません。
転職活動が上手くいかない人は復職という選択肢もあります。
ただし、人によっては復職することでストレス原因から離れられず、症状が再発する危険性もあります。
転職のストレスやリスクと復職のストレスやリスクを比較して、自分に合った選択をしましょう。